映画『義足のボクサー GENSAN PUNCH』舞台挨拶! 主演の尚玄「沖縄からお披露目できることに感激」
義足のハンディキャップを抱えた青年がプロボクサーを目指し奮闘する姿を描く映画『義足のボクサー GENSAN PUNCH』が沖縄で先行公開され、上映終了後には主演の尚玄らが登壇し、舞台挨拶を行った。
本映画は、幼少期に右膝下を失った義足のボクサー・津山は日本でボクシングのプロライセンスが取得できないことで、フィリピンに渡ってプロボクサーを目指す実話の物語。「2021年釜山国際映画祭 アジア映画の窓部門 キム・ジソク賞」を受賞し、「2021年東京国際映画祭 ガラ・セレクション部門」で正式出品された。
主演は沖縄出身で国際的俳優として活躍している尚玄。本作ではプロデューサーのひとりとしても名を連ねている。監督は『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』(2009)で「第62回カンヌ国際映画祭監督賞」を受賞したフィリピンの巨匠ブリランテ・メンドーサ監督が務めた。
会場には上映を待ち望んでいた多くの観客が駆けつけ、超満員に。上映終了後に多くの観客の拍手で迎えられ、主演の尚玄、崎山一葉、映画のモデルとなった土山直純氏らが登壇し、舞台挨拶を行った。
尚玄は大勢の観客を前にして「10年来の友人の直純くんを映画化することに本人から承諾を得ながらも、紆余曲折を経て8年掛かった。沖縄からお披露目できることに感激しています」と感無量のようす。
モデルとなった土山氏も「自分がテーマとなった映画を友人の尚玄に演じてもらい、(多くの観客に)観ていただいたのはうれしい」と喜びを語った。
また、尚玄からの呼び掛けで、応援に駆け付けた沖縄出身のアコースティックバンドのBEGIN・島袋優も登壇。島袋は映画を鑑賞し「ものすごく良かった」と感激しつつも、「今回の映画に出演もしていなければ、歌も出してないのに、なんで挨拶しているのか分からない…」と尻込みしていると、尚玄から「今度は優さんの半生を僕がやります!」と提案。すると島袋は「(俺の半生)たいしたことないよ」と即座に返すと、会場から笑いが沸き起こった。
最後に尚玄は「直純くんの話を聞いたとき、僕自身が感銘を受けて元気をもらえた。この映画を観てくれた人が自分の信念に基づいて夢に向かっていける後押しになってくれたらと思って映画を作った。1回と言わず、2回3回と観に来てくれたらうれしい」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。
挨拶終了後に行われた囲み取材で、尚玄は舞台挨拶を終えた感想として「観客みんなの目がキラキラして、家族や友人も来てくれていたので感極まるものがあった」と感無量のようす。
同作品は「HBOアジア」が世界配信するのに対して、「劇場で上映したい」というこだわりを持っていた尚玄。プロデューサーらと一緒に交渉して、上映にこぎつけ、まずは沖縄から観てほしいという思いから沖縄先行上映に至った経緯も明かしてくれた。
映画『義足のボクサー GENSAN PUNCH』は5月27日より沖縄で先行公開され、その後6月3日(金)よりTOHOシネマズ日比谷にて先行公開、6月10日(金)に全国公開される。
義足のボクサー GENSAN PUNCH
出演:尚玄、ロニー・ラザロ、ビューティー・ゴンザレス、 南果歩ほか2021年/日本・フィリピン/日本語・英語・タガログ語/ビスタ/5.1 ch/カラー/110 分/原題 GENSAN PUNCH
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