生田斗真、尾上松也が、6月16日に開催されたNetflixドキュメンタリー『生田斗真 挑む』の記者発表会に登壇。生田斗真が歌舞伎に挑戦した制作現場のエピソードや、高校の同級生である2人だから感じたことなどを語った。
歌舞伎界に足を踏み入れた生田斗真の2ヶ月半に密着
同作は、2021年8月に上演された尾上松也・歌舞伎自主公演『挑むVol.10 〜完〜 新作歌舞伎「赤胴鈴之助」』で歌舞伎の世界に足を踏み入れた生田斗真の約2カ月半に密着したドキュメンタリー。初のかつら合わせをした日から公演を終えるまでの生田斗真に完全密着。生田が未知の世界に挑む葛藤や苦悩、親友との約束を 20 年越しで果たす友情物語、そして日本の伝統文化である歌舞伎の魅力を楽しめる内容になっている。
会の冒頭、生田は「去年の夏、僕の人生を変える本当に大きな出来事がありました。ここにいる、高校の同級生、高校時代からの親友である尾上松也くんの導きで、人生で初めて歌舞伎に挑戦いたしました。そこで起きた様々なことを全てこのドキュメンタリーいい投影されると思いますので、日本だけでなく世界中の方々に1人でも多くの方にご覧なってほしいと 思っております」と挨拶。
世界190以上の国の人たちが、このドキュメンタリーを見ることについて松也は「当時の僕たちからしたら、 想像もしてないような展開ですよね。 当時、僕たちが言っていた、はたから見たらバカげたような夢を語り合ってたときというのは、これだけネットで世界と通じるということが身近に感じられる状態ではなかったので、 こうなるというのが非常に感慨深いなと思いました」と胸の内を明かした。
松也、生田が公演に来た次の日は「声が出なくなることも」
今回、歌舞伎に挑戦したことでより一層、その魅力を感じたという生田。これを聞いた松也は「斗真くんは出演する前から、非常に歌舞伎に興味を持ってくれていて、 僕が出演している歌舞伎の舞台はほぼ全部見に来てくれていたんですね。その時に、普段から一生懸命努めてるつもりではあるんですけど、彼が見に来ているときはより一層“歌舞伎のおもしろさをより伝えたい”という思いが最大になってしまって、何度もこの人(生田)が見に来た翌日から、声が出なくなることもあって…(笑)プロとしてあるまじきことがあるんです」と共演前から生田に歌舞伎のおもしろさを伝えたかったとのエピソードを明かした。
「生田斗真って歌舞伎役者だね」と言われるようマインドが変わった
歌舞伎との出会いについて司会から振られた生田は「僕のような普通の俳優が歌舞伎の世界に足を踏み入れさせてもらえることって、なかなかない機会ですので、本当に皆さんに助けられながら、 皆さんに迷惑をかけないようにかけないように」と最初は考えていたと告白。しかし、途中からは「自分なりの表現というか、生田斗真って歌舞伎役者だね、歌舞伎役者になればいいのにって言われるぐらいのことをやらなきゃいけないなというふうに、マインドが変わった」と回答。
これに対して、松也は「頼もしかったですね」と太鼓判。その一方で学生時代から描いていたいつか一緒の舞台で共演するとの夢をずっと考えていたと告白した。生田の演技や表現に対して不安はなかった一方「関係値が深いだけに、僕らがやるからこそのクオリティのもの。 お互いの芝居を見て感じながら積み重ねてきたからこそできるものにしないと、僕は彼に恥をかかせると思いましたし、僕自身もやる意味がないと思ってました」「自分のことというかよりも、どう生田斗真を歌舞伎役者として仕上げるかっていうことが実は僕は一番のミッションだったりしました」と当時の葛藤を明かした。
取材・文/於ありさ
TCエンタテインメント
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