廣木隆一監督最新作、瀧内公美が存在感放つ予告編&ポスター公開
映画「ストロボ・エッジ」('15年)や「PとJK」('17年)などで知られる廣木隆一監督の最新作、映画「彼女の人生は間違いじゃない」(7月15日公開)の本予告と本ポスターが解禁され、その世界観が明らかになった。
「彼女の人生は―」は、廣木監督自身による処女小説の映画化作品。映画「さよなら歌舞伎町」('15年)や「ヴァイブレータ」('03年)で自分の居場所を探し求める大人たちの愛と衝突をスクリーンに投影してきた廣木監督が、「どうしても描きたかった」と熱望したという。震災から5年後が経過した福島を舞台に、週末になると高速バスで福島から渋谷へ、デリヘルのアルバイトをしにいく市役所職員・みゆきの日常の描写を通して、今の時代を生きる一人の女性が悩みもがきながら光を探し続ける姿を描く。映画「日本で一番悪い奴ら」('16年)などで知られる女優・瀧内公美が主人公・みゆきに抜擢され、予告編・ポスターでも強烈な存在感を放っている。
本予告は、高速バスで東京に向かう主人公のみゆきの憂いある横顔から始まる。パチンコに明け暮れるみゆきの父(光石研)、デリヘルの従業員・三浦(高良健吾)、みゆきの市役所での同僚・新田(柄本時生)ら行き止まりの思いを抱えた大人たちが、答えの出ない今を踏みしめ、やがて少しずつ歩を進める姿が描き出される。最後のシーンで再びバスの車窓を見つめるみゆきの表情からは一筋の希望がのぞき、見る者の胸を打つ。
ポスターのメイン写真となっているみゆきの横顔には、何かに憤りを覚えるような強い表情が浮かび、予告編の憂いのある顔とは対照的な空気感を漂わせている。ポスターには、予告編で“巨人の群れのよう”と形容された鉄塔の列が浮き上がるように描かれ、陰影を湛えている。
予告編と併せて解禁された主題歌は、本作のために書き下ろされたジャズシンガー・megの新シングル「時の雨」(6月7日リリース)。もがきながらも光を探し求める登場人物たちの心情に寄り添う、美しいバラードとなっている。megが廣木監督作品の主題歌を担当するのは、映画「RIVER」(’11年)、「さよなら歌舞伎町」に続いて3回目。
自らも福島出身の廣木監督がどうしても描きたかった一人の女性の“人生”。一方で、福島出身ではない瀧内がみゆきを演じることへの不安を感じたとき、廣木監督は「これは福島だけの話じゃない」と伝えたという。みゆきの表情が、この時代を生きるすべての人の思い、そして廣木監督の思いを代弁している。「彼女の人生は間違いじゃない」は7月15日公開。
7月15日(土)より全国順次公開
監督:廣木隆一
原作:廣木隆一「彼女の人生は間違いじゃない」(河出書房新社)
出演:瀧内公美、光石研、高良健吾、柄本時生
予告動画:https://youtu.be/J3SCRRX0C9w
(c)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会
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