アニメ「メイドインアビス 烈日の黄金郷」(毎週水曜日深夜1:05~、TOKYO MXほか)の第1話が7月6日に放送された。「メイドインアビス」は「WEBコミックガンマ」(竹書房)で連載中の、つくしあきひと原作によるダークファンタジーアドベンチャー。人類最後の秘境と呼ばれる大穴アビスに、偉大な探窟家だった母を追う探窟家見習いの少女リコと、謎の少年型ロボット・レグ、アビスの中で出会った“成れ果て”のナナチが挑む物語だ。(以下、ネタバレが含まれます)
待望の第2期に高まるファンの期待
2020年公開の劇場版「メイドインアビス 深き魂の黎明」を経てのテレビシリーズ第2期。今回の第1話「羅針盤は闇を指した」では、時を遡り、決死隊ガンジャによってアビスの島と大穴が発見される始まりの出来事が描かれる。注目のスタートにTwitterには「劇場版観てアップは万全!」「イタ重いんだよな、でも観る」など、高まるファンの声が次々に投稿された。
同作は可愛らしいキャラクターと絵本のような絵柄とは裏腹に、不気味な描写や過酷なシーンが連続するダークな作風で知られており、冒頭からのエグい描写には、「開始1分で辛いんですけど…」「やっぱりアビス、、心持つかな、、」といった反応も。それでも「忖度したらアビスじゃないし」「原作ファンからしたら手を抜かないでくれてるのがいい」と、原作リスペクトで逃げずに描く制作姿勢には多くの賛意と評価が寄せられている。
原作から構成を変え、決死隊ガンジャの航海からスタート
リコたちの時代では貴重な遺物を求め、幾人もの探窟家が挑む大穴アビスだが、そもそもどのようにして発見されたのかはこれまで明らかにされていなかった。第2期は原作と構成を入れ替え、ガンジャ隊メンバーであるヴエコの、航海の回想からスタート。
ちょっとノリの軽い男・ワズキャンをリーダーに結成された彼らが目指すのは、人喰いの大穴の中にあるという黄金郷。発見の鍵となるのは、ヴエコが持つ“星の羅針盤”だった。
ガンジャの船団は羅針盤の示しを頼りに未知の航海を続けていたが、ある日激しい嵐に襲われ、船団は壊滅の危機に瀕する。人の進入を拒むように打ち付ける荒波に仲間の船が次々と沈んでいく中、ヴエコは星の羅針盤が屹立していることに気づく。目を凝らした嵐の向こうには、ついに目指す島が見えていた。
島はまるで1つの山のようであり、その頂上にたどり着いて見えたのは、島の内部をくり抜くように深く広がる巨大な大穴。遭遇した原住民の間には、「還らずの都、決して戻れぬが黄金都市は実在する」と伝わっていた。底は見えないほど深く、不吉も予感させる言葉であったが、黄金郷への渇望はそれを上回り、ガンジャ隊一行は未知の大穴を攻略しながら降りて行く。その際に描かれる美術の美しさは一級品で、これは第1期から絶賛されている同作の大きな魅力のひとつだ。
KADOKAWA アニメーション
発売日: 2022/10/26