4月4日から始まった「NHK高校講座 あらためまして ベーシック国語」(毎週火曜昼2.00-2.10、NHK Eテレ)は、金田一秀穂がイチから国語の基礎を学ぶための授業を展開。
生徒役を滝沢カレン、滝沢をサポートするオウムの声を土屋伸之(ナイツ)が務めている。そこで、滝沢にインタビューを行い、番組の見どころや日本語を学ぶことの感想を語ってもらった。
NHKには死ぬまで出られないと思っていた
――出演が決まったときの感想を教えてください。
やっぱり最初はびっくりして、うれしかったです。大々的なNHKさん、テレビ局の中でも恐れを感じていて、勝手に日本を背負っているというイメージがあって、私は死ぬまで一本も出られないで終わると思っていたんです。
アナウンサーでもないし、情報をちゃんと伝えることもできないので、勉強しなきゃいけないのかなとか、ちゃんとしなきゃいけないのかなと考えたりもしました。
親は、NHKさんは安心感が段違いみたいなので喜んでくれましたね。ただ、「あなたで大丈夫?」とも言っていました。
――国語を勉強してみて気付いたことなどはありますか?
日本語のことはあまり学べていなくて(笑)。でも、それはこの番組が自由にやらせてくれているからだと思います。私も「学ぼう、学ぼう」というよりも、「楽しもう! 楽しもう!」という気持ちの方が強いんです。
スタッフさんも「今日は学んでください」や「これを言ってください」とか言ってこなくて、プレッシャーをかけてこないんです。「自由に好きなふうにしてくださ~い」と任せてくれて、私いつも台本を見てないんですけど(笑)。
そんなところも受け入れてくれるので、人の優しさをここで感じてしまいましたね。
国語の番組だけど、ロケに行ってもみんなで楽しくしてくれるし、固い感じが一切ない! どの番組よりもゆるいんじゃないかな? 私のイメージと全然違かったので、国語のイメージは変わらないけど、Eテレのイメージが変わりました。
――初回で、金田一先生のことを「この顔に悪い人はいない!」と仰っていましたが、現在の印象はどうですか?
金田一先生は本当にあのまま! という感じで、あのまま声も発するし(笑)。一緒にご飯を食べていても、「僕はこういうお総菜を買うんだ」とありきたりな話をしてくれるから、「あ、先生だ!」ってならない!
優しいお父さんみたいに接してくれるから、どんどん好きになるし、もっと仲良くなりたいって思っています。
――金田一先生の授業を受けて勉強になったのはどんなところですか?
「蜘蛛の糸」(芥川龍之介)を朗読した時に、一人で読んでいたら物語を全く逆の捉え方をしていたなと思ったんです。
他の人と本を読むと全然違うんだなと思って、すごく勉強になりました。あまり読んでみようと思っていた本ではなかったけれど、こんなふうに読めるんだったら読んでみようと思えたので、読みたい本の幅が広がりましたね。
――滝沢さんのサポートをする土屋さんの印象はどうですか?
オウムさん(土屋)がいなかったら、聞いている生徒さんたちも分からなくなっちゃうと思うんです。私が間違えても土屋さんがうまく言い直してくれたりしてどうにかつながっていますね。
あと、やっぱり番組が止まっちゃいそうになるくらい面白いので、土屋さんのおかげで次の収録も楽しみだなって思えますね。
自由に、決め付けないで発言する
――番組で発言するときに気を付けていることなどはありますか?
脳を通さないで話そうと思っています。脳を1回通して考え過ぎちゃって、結局全然違うことを言ってしまったら、その時間がすごくもったいないと思うんですよ!
とりあえず何か言っちゃえば誰かがどうにかしてくれるから、時間的にもすごくいい。それに、今まで私が「何だっけ?」って考えて言ったことが、結局間違っていたことが多かったんですよ。
例えば「これがホウレンソウです」って言われて出されても、食べてみないと分からないじゃないですか? だったら、私はホウレンソウとは言わない!
「緑の葉っぱ」って言っちゃえばいい! 聞いた人が「緑の葉っぱ」をどう思うかはご自由にしてくださいって感じだけど、私がホウレンソウだって言ったのに、小松菜だったらそれはもう大問題になっちゃうかもしれない。
「緑の葉っぱです。食べてもいいと思います」と言っておけば、誰も間違えないじゃないですか。
だから、私は「これは漢字じゃない」と思えば「ひらがなです」って言っちゃうし、そういう見たままのことを言っても、土屋さんか金田一さんが何とかしてくれるから、決め付けないようにしています。
毎週火曜昼2.00-2.10
NHK Eテレで放送