魔王&勇者が東京で生活“斬新”な設定光った「はたらく魔王さま!!」
和ヶ原聡司のライトノベル作品「はたらく魔王さま!」のテレビアニメ第2弾「はたらく魔王さま!!」が、7月14日(木)より放送開始。原作はシリーズ累計発行部数350万部を突破したファンタジー作品。第1弾は2013年にテレビアニメ化され、今回9年ぶりにテレビアニメ第2期が放送となる。9年ぶりということで内容をあまり覚えていないという視聴者や今回初めて同作に触れるという方のために、人間が異世界に転生するのではなく異世界の者が人間界に行ってしまうというユニークな設定が光った第1期を振り返ってみよう。
第2期「はたらく魔王さま!!」あらすじ
異世界エンテ・イスラでは魔王と勇者でありながら、現代の日本・東京にて真面目に働く真奥貞夫(魔王)と遊佐恵美(勇者)。恋する女子高生・千穂たちとともに日本の生活に馴染み、経済の荒波にもまれる日々を過ごしていた。
ある日、謎の少女が現れ、六畳一間の魔王城は大混乱に陥る。そんな中、子育てに追われ、さらには異世界エンテ・イスラから続々と来訪者が訪れるが、それでも働かなくてはいけない――。地上波での放送(毎週木曜夜11:30-深夜0:00ほか、TOKYO MXほか)の他、動画配信サービス・ディズニープラスでは地上波同時、見放題独占配信される。
魔王と勇者が東京・笹塚へ 第1期振り返り
第1期では、異世界“エンテ・イスラ”で敵同士として争っていた魔王サタン、悪魔大元帥アルシエルのコンビと、勇者エミリアが21世紀の日本・東京に転生し、慣れない人間世界に戸惑い、魔力の使用も制限される中、それでもたくましく生きていく姿を時にシリアスに、時にコミカルに描かれた。
異世界では魔王や勇者という立場だったといっても、それは地球で生きていくためのメリットにはならず、住居を確保し、生活のために働かなくてはならない。幸い、渋谷区笹塚にどうにか借りられる物件があり、その大家である通称“ミキティ”は怪しげな者にも快く部屋を貸す度量の広さを持っていた。
大きくて広かった魔王城に替わる新たな住みかは、築60年という古アパートの六畳一間。だが“エンテ・イスラ語”しかしゃべれなかったサタンやアルシエルは、驚くべき速さで日本語を修得する。サタンは真奥貞夫という地球名を得てファストフード店「マグロナルド」のアルバイトに従事、熱血の日々を送っている。
「マグロナルド」の多彩なメニュー、獣肉に穀類をまとわせ高温の油に浸して鳥類の卵をぐちゃぐちゃにし、それを上にかけてさらに加熱した食べ物“カツドゥーン”の繊細な色合い、どこかドイツ語とオランダ語を合わせたような硬めの響きを持つ“エンテ・イスラ語”などを、実際に見たり聞いたりできるのはアニメ版ならではの楽しみだろう。人間が異世界に転生するのではなく、異世界の者が人間界に行ってしまうという当時としては斬新な設定も人気につながったはずだ。
ポニーキャニオン