美しく整った顔をほどんど変化させることなく、ウシンの動きを冷静に観察する様子を見せるヘス。その表情からは本心は読み取れない。ウシンの頼みを聞いて邸内でスパイのような動きも見せるものの、ウシンが「今回の件はスヒョンには言わないでほしい」と頼むと「約束はできない」とバッサリ。「いつ裏切られるか分からない。私も保険をかけておかないと」と、冷たいまなざしでウシンを突き放した。
「愛の不時着」では聡明な北朝鮮の令嬢役
研ぎ澄まされた美しさと本心を見せないクールなまなざしで不気味な存在感を見せるジヘ。ドラマの制作発表会見時には、作品について「魅力的なキャラクターがたくさん出てくるんです。キャラクターごとに秘密を持っていて、それを一つずつあらわにしていきながら、全体的に話が進んでいく。全てのことには理由がある、そういう感じのドラマだと思っています」と語ったが、彼女のミステリアスな雰囲気は、そんな謎や秘密だらけの同作を象徴しているかのようだ。
2003年にドラマデビューし、「私の期限は49日」(2011年)や「嫉妬の化身~恋の嵐は接近中~!」(2016年)、映画「王宮の夜鬼」(2018年)など多数の作品に出演してきたジヘは、現在満年齢で37歳。近年注目を集めたのはやはり、大ヒットしたドラマ「愛の不時着」で演じた北朝鮮の上流階級令嬢ソ・ダン役だろう。
ダンは、海外留学を終えて帰国したチェリストで、エリート将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)のフィアンセでもある。都会的な一方で、冷淡で近づきにくいオーラを漂わせ、自分の意見をはっきり口にする聡明で美しいダンを、ジヘが鮮烈に演じた。
ジヘが体現する“できる女性”像
「アダマスー」では、ジヘがそんな研ぎ澄まされたクールビューティーぶりを遺憾なく発揮。ウシンにとってキーパーソンの一人になりそうな、謎めいた女性を好演している。
「愛の不時着」で国外でも知名度を上げ、一時は共演したキム・ジョンヒョンとの熱愛説も伝えられたジヘ。「アダマスー」同様にディズニープラスで配信中の「キス・シックス・センス」では、唇に触れると未来が見えてしまう広告代理店のキャリアウーマン、ホン・イェスルを演じ、コメディエンヌとしての能力も証明してみせたばかりだ。
“できる女性”という形容がぴったりのジヘが、その研ぎ澄まされた美しさを発揮して演じる謎の女性ヘス。彼女はどこまで真実を知っているのか、ウシンにとってはあくまで敵なのか、今後味方になっていくのか。興味をそそられるミステリアスな存在感に注目だ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/adamas/
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