次々とタイプの違う役に挑戦して新たな顔を見せる
ユナは、2007年に少女時代のメンバーとしてデビューして、ほぼ同時期から演技活動も始めた。彼女の女優としての知名度を上げたのは、2008年の「君は僕の運命」。この月曜日から金曜日の毎朝ドラマで、ユナは主人公のセビョクを演じた。母に捨てられ施設育ち、バイトで失明、その後、角膜手術で再び視力を取り戻し、様々な困難や障害、妨害、イジメなどに負けずに明るく生きていく姿で、最高視聴率43.6%という驚異的な大人気ドラマとなった。
その後、チャン・グンソクと共演が話題となった「ラブレイン」(2012年)や中国の時代劇「三国志~趙雲伝~」(2015年)など、いくつものドラマ出演で経験を積んでいくが、転機となったのは2016年の「K2」。韓国でのドラマ出演が久々ということもあり新しい姿を見せたいと思った彼女が選んだのは、訳アリな生い立ちで世間から隔離され監視されて育ったために世間を信じられない繊細な娘の役だった。それまで多く演じてきた明るい役とはガラッと違う難役だったが、見事に役になり切り、“明るくて元気な少女時代のユナ”のイメージを大きく裏切ることに成功した。と同時に、彼女の演技力への評価も高まった。
その後、映画にも進出し「コンフィデンシャル/共助」や「EXIT」などのヒット作でコメディーやアクション演技もこなせることを証明し、ジャンルを問わずこなせる「信頼できる女優」になりつつある。ユナはどんな役のときも、感情の流れを観客に伝えるのがとても上手く、見ているうちに彼女の役に感情移入してしまうことがよくある。テクニックに頼らない素直な演技がリアリティを持たせて没入感を高めるのだ。
また、彼女は性格の良さでも知られている。「よく気がつく」「誰よりも熱心」「気さく」「サバサバしてる」と、ユナを表わす言葉はどれもがポジティブだ。歌手のイ・ヒョリが民宿を開くリアリティ番組「ヒョリの民宿2」にお手伝いに来た際は、炊事、掃除、洗濯、すべて積極的に鮮やかにこなし、「スーパーバイト」と呼ばれていた。トイレが詰まれば、汚れるのも気にせず手を突っ込んで直し、IHの焦げ付きもスグに方法を調べて磨き取る。宿泊客は一般人なのだが、彼らに対しても飾らず気さくに接して、客もユナが芸能人だということを忘れてしまうほど打ち解けていた。
初めての看護師役。似合うと言われたらうれしい
様々な世界でいろんな顔を見せるユナが、この「ビッグマウス」で見せる新たな姿は看護師。意外にも初めてだそう。「看護師役が似合う、と言っていただけたらうれしい」と記者会見でコメント。
そして、“ノワール”ジャンルも初めてなので、新しい姿を見せられると思い、出演を決めたんだとか。また「ミホのとても賢くて芯が強くて、自分から行動するところに魅力を感じて、やってみたいと思いました。ミホの外見はソフトだけど内面は強いという姿がすてきだと思うし、自分もそうなりたいと思っています」と会見で語っていた。
ドラマは、刑務所の中のチャンホと外の世界のミホ、それぞれの場所で闘いながら進むので、2人が一緒に居る姿は少なく、回想シーンが中心となる。だが、「たとえ距離は離れていてもチャンホとミホは完璧なチームワークで互いに助け合います。最後に事件を解決するときにはスリルもありそうです。このような感情が視聴者の方々にも伝わればうれしいですね」とのこと。
チャンホをハメたのは誰なのか、またミホはどのように夫を助けていくのかー「驚くようなどんでん返しが次々に起こる」(監督談)展開に、韓国でも同時間帯視聴率1位独走中で、自己最高視聴率も毎回更新中。ドラマの評価と共に俳優陣の評価も高まっている。
新たな魅力を見せているユナも、この作品でまた大きく飛躍するはずだ。既に9月には映画「共助2」の公開、秋からは2PMのイ・ジュノとのラブコメドラマのクランクインが決まっている。“女優”イム・ユナの今後の活躍から目が離せない。
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン