武田鉄矢が、8月11日に都内で開催された映画「TANG タング」公開初日舞台あいさつに登場。主演の二宮和也について「(ハリウッド映画『硫黄島からの手紙』の監督)クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は只者じゃねえなぁ」と絶賛する一幕があった。
ロボット工学の第一人者役
日本国内でもシリーズ累計発行部数38万部を超える、イギリスのハートウオーミング小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を映像化した同作。ゲーム三昧で妻に家を追い出されたダメ男・健(二宮)は訳あって無職で人生に迷子中。しかし、家の庭に突然現れた記憶を無くした迷子のロボット「タング」との出会いによって生きる気力を取り戻す。
行方知れずになっているロボット工学の第一人者・馬場昌彦教授を演じる武田。物語のキーマンと言ってもいい役どころということで「(見終わった観客を前に)ネタバレOKなので、やっといろいろしゃべれる(笑)。やっぱり、二宮さんと一緒にお芝居ができて本当に楽しゅうございました。これからも良い人悪い人、両方やりながら生きていこう、というふうに思っています。ごひいきのほど、よろしく!」とあいさつ。
今作のグッときた“感動のシーン”については「ラストに近づいた時の盛り上げ方ですよね。この映画はファンタジーなので、手順を踏んでゆっくり積み重ねていくという手法で展開していくんですけど、ちょっとずつ『人間とロボット』というものをもう一回考えてみよう、という深いテーマが埋まっているような気がしまして。その辺は(三木孝浩)監督うまいなあって思いました」と語る。
才能あるなぁと思いました
さらに、二宮の演技についても「私も同じ事務所(ジャニーズ)のね、ずいぶん若手(の頃)をいっぱい見てきましたけど。この青年は残念ながら生徒(「3年B組金八先生」)じゃなかったんですが…才能あるなぁと思いました。皆さんも確認なさったと思ったけど、楽に演技をしているでしょ? (普通は)力むんですよ。冷たい言い方をすると、動きもしない人形相手に芝居をやるわけですから。それを気負わずにさらっとできる、ということはよほど内側に俳優としての高い境地を持っていないとできません」と絶賛。
続けて「すごい青年だなと思いつつ、今回の監督には申し訳ないですが、私はいつも心の中で『さすが二宮!クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は只者じゃねえなぁ』と、思いながら、彼の何気ない肩に力を入れないお芝居を一種のすごみとして見ておりました」と賛辞を送り、二宮は恐縮しながら「ありがとうございます!」と笑顔を見せていた。
舞台あいさつには、二宮、武田の他に満島ひかり、市川実日子、小手伸也、奈緒、かまいたち、景井ひな、三木監督が登壇した。
◆取材・文・撮影=ブルータス海田
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発売日: 2022/12/07