今の体形に不満があるわけではない
――不躾な質問かもしれませんが、お二人は「天使だったけど体重オーバーで地球に落っこちた、肥満落下系堕天使アイドル! 天界に戻るために歌って踊って痩せようと頑張って活動しています」がコンセプトということですが、現状は体形について悩んでいることはあるのでしょうか?
大橋:別に今の自分自身の体形に不満があるわけではないんですが、女の子として「痩せたい」という気持ちはあるんですよ。痩せた方が健康的だし、顔もちょっとかわいくなったりすると思うし。ただ、美しさってそれだけが全てじゃないというか、内面から出てくる美しさもたくさんあるとも思っていて、痩せていないから今の自分はだめということではないんです。
なかなか理解しにくいと思うんですが、自分自身を受け入れているからダイエットしないという考え方でもないんですよね。ダイエットをするとかしないとかっていうのは。自分自身が決めることであって他人が決めることではないと思うので、「痩せたいな」と思えば痩せればいい。ダイエットを頑張って、自分自身の努力している姿も自分はたぶん好きだろうし、何かの目標に向かって頑張ることはすごくすてきですよね。
――では将来、スリムなお二人がびっくえんじぇるとして活動することもありえなくはないわけですか?
大橋:どうなんですかね。私の中で「めちゃめちゃ努力して痩せる」という考えは今のところないので。
多田:自然にその体形になったら、その可能性はあるかもしれない(笑)。
大橋:ライブ前って本当にご飯が食べられないので、めちゃめちゃ痩せるんですよ。一日で3キロとか4キロとか痩せることがあるんですけど、次の日には戻るんです。だから、毎日ライブをしていたら痩せるかも(笑)。
ルッキズムに関しての世間の流れに思うことは
――最近はテレビ番組などでも、体形や顔立ちの美醜をネタにすることを控える傾向にあると思いますが、お二人はあえて「デブ」と自ら発信し、売りにしているところもありますよね。ルッキズムに関して、世の中に思うところはありますか?
大橋:最終的には、太っていること、デブだということを言う必要がなくなっていくのが一番だなと思います。でも、やっぱりまだデブをばかにする人たちはいるから、根本的な考え方を変えていかないと、そこにはたどり着かないかなとも思うんです。だから、まずは私たちがあえてデブという言葉をプラスの意味で使っていきたいなと思っています。
今はいじられたりしても、全然嫌な思いはしないし、自分から「ちょっと暑いなあ。太っているからかな」というように明るく言うこともありますね。それをみんながいい意味で笑ってくれて「この子たちは太っていることに対してポジティブなんだ」ということを分かってもらえれば、嫌なことは言わなくなってくると思うんです。そうなればもうこっちのものというか。そういうふうになっていったらいいなと思います。