声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルに活躍の場を広げ、「自分の名前をとにかく広げたい気持ちが強い」と語る夜道雪が、自身名義での音楽活動をスタート。7月にリリースされた1stミニアルバム『初雪 First Love』は、ポップスとしての多彩な音楽性を備えつつ、表現者・夜道雪の実像がにじむ1枚になっている。「夜道雪ができるまで」の足取りも交えながら、話を聞かせてもらった。
どうしたら覚えてもらえるのかって、一日中考えていました(笑)
──デビューミニアルバム『初雪 First Love』、とても楽しいアルバムだし、何回も繰り返して聴きたくなる1枚ですね。
ありがとうございます、嬉しい!
──夜道さんにとっては、すごく大切な1枚だと思うんですけど、どんな手応えを感じていますか。
曲を選ぶ、作る、歌う、完成に至るまで、全部考えぬいて、わがままに口出しもさせていただきました(笑)。そのこだわりをレーベルさんがちゃんと反映してくださって。自分としてもすごく、お気に入りの1枚になったと思います。
──こだわりを伝えたということは、夜道さんの中で目指したいことや完成形がある程度イメージできていた、ということですよね。この1枚は、どんな作品であるべきと考えたんですか。
初めてのアルバムなので、わたしのことを全然知らない人ばかりだと思いますし、まだまだ知名度を上げないと、有名になりたい、と思うので、名刺的な意味で「夜道雪といえばこんなイメージ」というか、わたしを覚えていただける自己紹介的なアルバムになればいいな、と思っていました。
──アルバム全体に統一感を出すために、通すべき一本の筋はなんだと思いましたか。
声優をやっていると、お姉さんの声、子どもの声、男の子の声とか、声質を変えて作っていく感じがありますが、今回は地声で、自分らしさを出そうと決めてレコーディングに挑んでいます。
──音楽活動をすることを発表したときのコメントで、「ついに夢が叶った」と書いていましたね。
もともと小さい時から音楽を聴くのが大好きで。学生時代も音楽が友達というか、一日中音楽ばっかり聴いてるような感じでした。あまりよくないことかもしれないですけど、学校に音楽プレイヤーを持っていったり。それくらい音楽が好きだからこそ、自分で触れていい領域じゃないと思っていた時期もあります。でも、声優の方でアーティストデビューされる方もいるじゃないですか。そういうのを、ちょっとうらやましい気持ちで見ていて(笑)。だから本音で言うとたぶんやりたかったんでしょうけど、まさか自分がやれるとは思っていなかったです。話を聞いた日は一日中、胸がざわついて、だんだん不安な気持ちが出てきました。最初は「嬉しい!」で、「いいんだろうか、結果残せるかな……」と思いました。
──さっき知名度を上げたい、的な話がありましたけど、自分の見え方や見られ方、どれくらいの人に知られているか、常に意識してるんですか?
そうですね、それはずっと考えています。もともとは北海道のローカルタレントをしていて、名前の出る仕事ではなかったんです。町おこしのポスターとか、ローカルのテレビ番組やラジオで仕事をしていて。15歳くらいの時です。でも、せっかくいろいろできる歳なのに名前が出ないのはもったいないな、覚えてもらえないなって、そこから、自分の名前をとにかく広げたい気持ちが強くなりました。どうしたら気に入ってもらえるのか、覚えてもらえるのかって、一日中考えていました(笑)。
──(笑)覚えてもらった先に見ているものって、何なんですか。
声優になるために演技のお勉強をもしたんですけど、正直声優として本格的にお仕事をもらうには、もちろんお芝居の力も必要なんですけど、知名度がないと無理だなって気づいたんです。起用する側の気持ちを考えると、その声優を起用することでファンがゲームをやってくれる、アニメを観てくれるんだろうなって。何に出るにしても、知名度って絶対見られてると思います。だから、いかに目立つかを考えてきたし、まだまだ足りなさすぎるので、もっと頑張らないと、と思うし、使命感として、絶対にやり続けないといけないことだなと思ってます。もちろん声優さんとしての仕事もたくさんやっていきたいし、マルチに活動して、知ってもらえるきっかけをひとつでも増やしていきたいです。
Twitter:https://twitter.com/yomichiyuki
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC6wBud5fixEl22Df424YBFg/videos
夜道雪 プロフィール
1999年11月21日生まれ(22歳)
北海道出身
声優、YouTuber、モデル、コスプレイヤーとして活動。声優としての代表作に、TVアニメ『スーパーカブ』『女神寮の寮母くん。』など。バイクの愛好家であり、バイク専門媒体で連載も執筆している。