「鎌倉殿」では、純粋に自分から出る声と感情で演じた
──ここからは、ご出演ドラマのお話も聞かせてください。「鎌倉殿の13人」では先日まで大泉洋さん演じる頼朝の息子で二代目将軍・源頼家を演じ、「魔法のリノベ」では波瑠さん演じる真行寺小梅の元後輩で元恋人の久保寺というまったく異なる役どころを演じていますが、どちらも演技が素晴らしく、話題になっています。
いやいや……。でもうれしいです。
──「鎌倉殿の13人」では初の大河ドラマ出演となりましたが、いかがでしたか?
難しかったです。所作なども慣れなくて大変でしたが、何よりも役柄が難しくて。まさか自分が“鎌倉殿”を演じるなんて思いもしなかったです。大泉さんのあとを継ぐことへの不安もありましたし。でも楽しかったです。
──先ほど、役を手繰り寄せる形で役作りをしていくとおっしゃっていましたが、頼家を演じるにあたって、手繰り寄せていくヒントはありましたか?
恐怖心がありながらも「でも絶対に弱みは見せない」という部分ですかね。でも「鎌倉殿の13人」に関しては、大河だからといってカッコつけないで、純粋に僕から出る声と、僕から出る感情で演じれば、きっと伝わる何かがあると思って挑みました。
──気負わずにいようと。
はい。僕のような不器用な役者は、そこをしっかりしないと絶対に伝わらないと思ったので。
──大河ドラマの現場で感じた、他の作品との一番の違いを挙げるとしたら何ですか?
撮影期間の長さですね。1年以上かけて1つの作品を作るので。そこに強い熱量のようなものを感じましたし、だからこそプレッシャーもすごくありましたが、僕にとってはものすごく貴重な時間でした。