アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV 新章 迷宮篇」(毎週金曜日深夜1:05、TOKYO MXほか)の第10話「破壊者(ジャガーノート)」が9月23日に放送された。通称「ダンまち」で知られる本作は、大森藤ノによるライトノベルを原作とし、迷宮都市オラリオとその地下に広がるダンジョンを舞台に繰り広げられる冒険ファンタジー。オラリオにやって来た少年ベル・クラネルは、そこで女神ヘスティアと出会い、彼女のファミリアに入団する。冒険者としてダンジョンに挑む日々の中、様々な出会いを経て成長を遂げてゆく。(以下、ネタバレが含まれます)
ダンジョンの自己防衛機構・ジャガーノート
「迷宮篇」もいよいよ佳境に突入し、今話ではダンジョンが産んだイレギュラーモンスター、ジャガーノートがついに姿を現した。闇派閥の生き残りであるジュラが絶望と呼び、カサンドラの予知夢では厄災とされるこのモンスターはいったいどのような存在なのか。原作をもとに、アニメで描かれた情報を補足してみたい。
ダンジョンは生きている。そう言われるように、モンスターはダンジョンの壁から産まれ、ダンジョンは壁や地形などが破壊されると傷を治すように自動修復がされていく。しかし、許容できない過度な破壊をされたとき、ダンジョンは悲鳴を上げ、自己防衛反応のように危険な異物を排除するためのイレギュラーモンスターを産み出す。それが今回のジャガーノートである。
5年前に一度だけ出現した事例があり、それは闇派閥がリューの所属ファミリア、アストレア・ファミリアを罠にハメた際、ダンジョンを大きく破壊したときのことだった。そのときのジャガーノートがどのように倒されたのかは不明だが、ツワモノ揃いであるリューの仲間が全滅し、あまりの危険さからギルドの主神ウラノスにより情報が完全に隠蔽されたといういきさつがある。古参の冒険者であり、リューと闇派閥の事件を知るボールズでもジャガーノートの存在を知らなかったのがこれだ。
誰も知らないダンジョンの禁忌(タブー)。通常では決して現れないモンスターだが、今回はジュラの仲間が仕掛けた大量の火炎石の爆発がダンジョンに甚大な破壊を生み、これが呼び水となり再び産み落とされたのだ。
絶望が現実に。ベルが死亡?
まるで骨格だけが硬質化したような体の構造は、ベルが洞察したように速さと力に特化したモンスターだが、スピードは下層最速モンスターのイグアス以上。ベルの全速の一撃がかすりもせず、パワーは上級冒険者を腕の一振りで粉砕する力を誇り、全身は魔法を反射するマジックリフレクションのような性質を持っている。強さは階層主を超え、まさに絶望という存在に立ち向かったベルは右腕を失い、頸部に致命的な一撃を受けてしまうのだった。
吹き飛ばされ、ピクリとも動かず、瞳から光が失われていくベル。ジャガーノートの圧倒的な力にTwitterは「最強最悪のジャガーノートめっちゃヤバい。あのベル君が片腕を落とされ一撃で瀕死の状態に。終わったな」「主人公死んじゃったんだけどっ!?ラビットフットまで瞬殺じゃもうどうしようもなくない?疾風がこうも焦る理由がわかったわ」「圧倒的に強すぎてベル君が…あんなに呆気なく攻撃を食らって…災厄に相応しいとはこのことですか…?」というざわつくコメントで埋め尽くされていた。
ジュラの目的はリューへの復讐だが、同時にジャガーノートをテイムし、悪夢のモンスターを自分の支配下に置くことだった。ジュラが歓喜の表情でジャガーノートの殺戮に見入る中、リューは恐怖に縛られ動くことができない。また、24階層では異変を察知したリリたちも27階層に向かおうとする。このままカサンドラの予知夢が現実のものとなってしまうのか。次回第11話は「過酷(エンドレス)」。ベルたちにはどのような運命が待ち受けているのか。放送後のTwitterでは「瀕死のベル。マリィ、早く駆け付けて!」「ベルくんが……ベルくんが……????息が止まりました……もうテストどころではないのですが!!!」「もしかしてリリたちも厄災に?ダンまちで仲間は死なないと信じてるけど大丈夫?」など、ベルの安否、リリたちの状況を心配する声が相次いでいる。
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