コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家のおのでらさんがTwitterに投稿した『明日から夏コミなので、コミケに参加する漫画』だ。社会人の中年男性オタクを主人公に、コミケあるあるを宮沢賢治の『雨ニモマケズ』をオマージュした文とともに描いている。多くのコミケ参加者の共感を呼んで瞬く間に拡散された同作は、いったいどのようにして生まれたのか。制作について、作者であるおのでらさんに話を伺った。
3.6万件のいいねが集まった“コミケあるある”のラストはまさかのホラーだった…
「雨にも負けず 風にも負けず」という文言に暴風雨の中、前進する男性たちが描かれたコマから始まる同作。前半では冬と夏のコミケ待機列やオタクどうしの交流、コミケでの体調管理、後半はコミケ一般参加の心情や行動を描いている。内容に対して「あるあるですわ」「まさにコミケ当日は1コマ目になりそう」など共感の声が続出。同作は3.6万ものいいねと1万のリツイートを獲得し、夏コミ直前のタイミングで大いに注目された。
また最後の1コマでは、お盆は実家に帰るふりをして有給申請した男性が若い社員から「コミケですよね?」と声を掛けられている。読者からは「急にホラー」「自分のことだと思ったら、震えが止まらない」といった声が上がり、中には「この若手社員、生かしてはおけぬ」という反響も。他には、コミケ参加経験のないユーザーから「コミケのことがよくわかって楽しい作品」とのコメントが寄せられていた。
コミケ当日にはおのでらさん本人が同作を引用して「11時頃の雨風まじでやばかった…」とツイート。まさに雨にも負けず風にも負けず、コミケに参加するオタクを体現することとなった。
コミケとは「同好のものが集まれる祭りであり、そういう貴重な『場』」
――『明日から夏コミなので、コミケに参加する漫画』を創作したきっかけや理由があれば教えてください。
ベンチでふと「雨ニモマケズの“雪にも夏の暑さにも負けぬ”って冬コミと夏コミみたいだな…」と思っていたところ、続きを思い返してみたら「“東に〇〇あれば~、西に〇〇あれば~”もコミケの東館西館じゃん!」と気づき、これは描かねばと思って描きました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
オチのフレーズが元の詩(雨ニモマケズ)そのままでちゃんとオチになっているところ。
――他の作品も含めてクスリと笑えるシーンが多いですが、“笑いを取る”ために心がけていることをぜひ教えてください。
ギャグ(ボケ)を受けた人(ツッコミ)がどういうリアクションになるのが自然で笑えるかを気にかけています。
――ズバリ“コミケ”とは、どのような存在でしょうか?
同好のものが集まれる祭りであり、そういう貴重な「場」。
――今後の展望や目標を教えてください。
とにかく読者を笑わせる創作を出しまくります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
漫画もYouTubeアニメも未発表ネタが何十本とあるので、ぜひ楽しみにしていて下さい!
Twitterのフォロワーも13万人を超え、これからますます注目を集めていきそうなおのでらさん。今後の展開を楽しみに待ちたい。
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