コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は漫画家・人間まおさんの作品『人生で初めて救急車を呼んだ話』をご紹介。SNS上でバスっており、Twitterで3万件以上もの「いいね!」を獲得している。“熱中症の高齢者を救った”という内容の同作に対して、「まおさんの行動力に尊敬します」「私も機会があれば人助けをしようと思いました」などの反響が続出。称賛の声が殺到している人間まおさんに、描いたきっかけや理由についてインタビューを行った。
熱中症を侮ってはいけない… 勇気を振り絞ってかけたひと言によって助かったおじさん
夏の昼下がり、人間まおさんがスーパーの帰りに具合の悪そうなおじさんを見つけて「あの、おじさん大丈夫ですか?」と声をかける。「大丈夫です」と返答されるも、大丈夫そうではないと判断。おじさんが近くで1人暮らしをしていることがわかると、すぐに救急車を呼ぶことにする。自身の母やご近所さんと協力しながらおじさんの介護をし、その後に救急車が到着。みんなの努力が報われ、無事におじさんは病院に運ばれるのであった。
同作は2022年8月15日にTwitterに投稿され、瞬く間に大反響を呼ぶ。優しいかつコミカルなタッチのイラストや登場キャラの真剣に手当に励む様子は、雰囲気がシリアス過ぎないうえにとても読みやすくてグッと物語に引き込まれてしまう。Twitterのコメント欄には「おじさん無事でよかった」「声をかけるのも勇気がいるし、それを実現した作者が本当に素晴らしい」など、勇敢な行動を褒めたたえる声が後を絶たない。
難しいと思ったら、周りに助けを求めることが大事
――『人生で初めて救急車を呼んだ話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
私の対応が正解だったかは別として、何か参考になれば良いと思い描きました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
母を呼んだシーン。周りに助けを求めるの大事です。
――困っている人に声をかけるという行為は“勇気がいること”でもあると思うのですが、その一歩を踏み出す人と(踏み出したくても)踏み出せない人の違いはズバリ何だと思いますか? また逆に困っているときに声をかけられたことがあれば、そのエピソードをお聞かせください!
私は看護師の仕事をしており、声をかけるのに慣れていたのでできたのかなと思います。今まで声をかけて嫌な思いをした人は声をかけなくなるし、逆に声をかけて助けてもらったことのある人は他の人にも声をかけてみようと思う気がします。あとは性格的な要素が(人見知りとか、他人に興味がないとか)大きいと思います。
そういえば以前、大きい段ボールの荷物を抱えて歩いていたら信号待ちの男性が手伝おうかと声をかけてくれました。嬉しかったのですが、チンピラみたいな格好をしていたので怖くて断ってしまいました。あのときのお兄さんありがとう。イヤな気持ちになっていないといいな…。
――今後の展望や目標をお教えください。
エッセイ漫画界の頂点に君臨し稼ぎまくり都内にマンションと屋久島に別荘を買い友達と家族と海を見ながらBBQをする(現在は家賃2万のオンボロアパート)。UFOキャッチャーで自分の考えたキャラクターのぬいぐるみが出て自分でゲットしに行く。NFTが売れる。柴咲コウさん、江口拓也さんに会う。動物保護団体とつながって漫画で活動内容をたくさんの人に知ってもらい、募金・支援に貢献する。カナダの紅葉+湖畔にあるコテージで漫画を描いて生活。全国を巡り、そこで出会った人の生きざまを漫画化する。電車やカフェで私の漫画を読んでいる人を発見して声をかけたい。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
この記事を読んでくれた方、普段から漫画を読んでくださっている方、ありがとうございます。漫画家の人間まおです。
ブログやSNSで日常エッセイ漫画や誰かの体験談を中心に描いています。5月で看護師の仕事を退職し、漫画1本で生活しています。めちゃくちゃ不安で来年のことを考えるのも怖いのですが、こうやって読んでくださる人のおかげで何とか続けられています。
直接お会いする機会がなかなかない仕事ですが、コメントやいいね、PV数などで、読んでくださっている方がこの世にいるのだと実感して喜んでいます。これからも自分に描けることはどんどん挑戦して活動の幅を広げていくので応援よろしくお願いします。