韓国では、演技力が高く、出演作や演じる役に対して「この俳優が演るなら面白いに違いない」「今回はどんな演技を見せてくれるんだろう」など、信頼や期待の度合いが高い俳優を「信じて見る俳優」と呼ぶが、「ミセン-未生-」のオ・サンシク課長や「記憶~愛する人へ~」のパク・テソク役などで有名なイ・ソンミンもその1人だ。
人情に厚い熱血漢から野心の塊の冷血な人物、また、ガサツな庶民から高貴な人物まで、どんな役でも見事な演技力で魅せるイ・ソンミンが今回選んだ役は、“殺人容疑をかけられた退職間近の30年目のベテラン刑事”。10月26日から「ディズニープラス」内「スター」ブランドで全世界同時配信が開始されたディズニープラスオリジナルドラマ「刑事ロク 最後の心理戦」で、彼は、ある日突然かけられた身に覚えの無い殺人容疑を晴らすため、そして、彼を脅迫してくる「友」と名乗る人物の正体を暴くために奔走する刑事・キム・テクロクを演じている。(以下、ネタバレを含みます)
正体不明の犯人「友」のワナにかけられ同僚殺しの容疑者に
この作品は、1本の電話をきっかけに同僚を殺した容疑者にされてしまった刑事が、正体不明の脅迫犯「友」を捕まえるために自身の過去を追うことになるヒューマンミステリー。毎週水曜に2本ずつエピソードが追加され、全8話で構成される。
テクロクは30年目のベテラン刑事。娘が幼い頃に彼が以前逮捕した犯人に誘拐されたことがあり、妻子の安全を想って離婚している。慰謝料や養育費はもちろん、娘の結婚後の新居も買い与えて、自分は簡易宿泊所暮らしだ。
そんな彼に、定年間近のある日、非通知の電話がかかってくる。テクロクが出ると、その相手は「久しぶり。長年の友よ」と言うが、誰だかわからない。彼は、テクロクがかつての同僚刑事・ヒョンソク(キム・テフン)に久々に会おうとしているのをなぜか知っていて、「行くな。行ったら後悔するぞ。スタートだ」と意味不明なことを告げる。いたずら電話だと思い相手にしないテクロクに、電話の主は「また電話する。驚くなよ」と言い、電話を切った。
ヒョンソクは署長のグァンス(キム・ホンパ)と共に不正に手を染めているようで、彼はグァンスの後始末をさせられていた。かつての同僚が闇から抜け出せないことを心配するテクロクは、ヒョンソクが抱えている問題は自分が片付ける、と彼に告げた。するとヒョンソクは「明日、全部話す。明日で終わる」と言い、2人は別れたのだった。
宿に戻ったテクロクに、また非通知の電話が来て、ヒョンソクが死にかけていると告げた。伝えられたクモ山に行くと、そこには血まみれで虫の息のヒョンソクが…。彼の「オレが悪かった」という言葉を聞くと同時に、テクロクは背後から何者かに襲われる。翌朝、彼は自室のベッドで目覚め、後輩刑事のソンア(キョン・スジン)からの連絡で、ヒョンソクがクモ山で殺された、と知る。
ヒョンソクの死体のそばにはテクロクの身分証が落ちていて、2人で飲んだ店の外の防犯カメラには殴り合いのケンカをしている様子が映っていた。すべての証拠がテクロクを犯人だと指していて、彼を犯人に仕立て上げる巧妙なワナが張り巡らされていた。
「友」の正体のヒントは、テクロクの過去に…?
ヒョンソクを殺したのは電話の主だ。だが、行くなと言ったのに行ったテクロクの判断のせいで彼は死んだのだと身勝手な言い訳をしてきた。そして、また自分に逆らったり存在をバラそうとしたら、誰かが死に、それもテクロクのせいになる、と脅すのだった。
新任の捜査課課長・ジナン(チン・グ)は、テクロクが犯人だと確信し、取り調べで自白を引き出そうと挑発してくる。テクロクが否定しても聞く耳を持たない。ジナンは彼に夜中に現場へ行った理由を問うが、脅迫犯の言葉を思い出したテクロクは、電話のことを言えずに適当にはぐらかし、そのせいでジナンはさらに確信を深めてしまった。
脅迫犯はテクロクに「これはゲームだ」と言った。どちらかが死ぬまで続くゲーム。自分を「友」と名乗るその犯人は、自分を見つけたいならテクロク自身の過去を探れ、と告げた。
そして10年前の兄弟殺人事件を持ち出し、証拠のナイフは捏造された物で、明日までに本物の凶器を探し、でっちあげの黒幕も見つけろ、と命令してきた。
これはテクロクが捜査にかかわった事件で、証拠を捏造したのは彼だった…。当時、捜査課長だったグァンスもそれを黙認したのだった。ニセの証拠で犯人となった弟が「友」かと思ったが、彼は末期がんで意識のない状態だった。
事件を調べ直す中で、女子高生の被害者がいたことも発覚した。当時、テクロクはその母親から娘が事件に巻き込まれたかもしれないと相談されていたが、真摯に対応しなかった。娘は現在も行方不明で、テクロクは調べるほどに彼女も弟に殺されたと確信し、クモ山で遺体捜索を始める…。
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