笑ってない写真を表紙にしたことは勇気がいりました
――そして第2弾は松田さんの「となりがいい」ですね。
松田:はい。奈々聖の写真集がすごく良かったんですけど、また違った雰囲気になっていますし、違うふうに楽しんでもらえる写真集になったかなって思っています。学生の頃から「写真集を出したい」ってずっと言ってきていたので、「やっと!」っていう感じですね。
――「こんな感じの写真集にしたい」とか、具体的にイメージがあったりしたんですか?
松田:写真集に憧れはあったし、いろいろ写真集を見たこともありますけど、「これを自分の写真集に取り入れたい」という感じで見てなかったので、「衣装はこんな感じ」とか「大人っぽく」とか、漠然とした感じではありますけど、そういうイメージをスタッフさんやカメラマンさんに伝えて撮っていただきました。
私は普段からふざけてしまったりすることが多くて(笑)、ふざけて変なポーズを取るのはできるんですけど、「格好良く決めてください」って言われるとどんなポーズがいいのか迷っちゃうんです。なので、「自然な動きの中で不意に撮ってくれる感じにしてください」って、打ち合わせの時にカメラマンさんにお伝えしました。なので、変に気負ったりせず全体的にフワッとした感じにしてもらいました。
――表紙もいつもとは違う表情ですよね。
松田:表紙の写真は、この写真集の中ではちょっとあざとめな感じなんですけど(笑)。
廣川:確かにちょっとアイドルっぽい感じかも。
松田:でも、笑ってない写真を表紙にしたことは勇気がいりましたけど、いつもと違う自分が出せるなって思って選んでみました。
――こういう表情、ファンの人たちもドキッとしているんじゃないですか?
松田:何人も「ドキッとした!」って言う方がいて、「ヨシヨシ!」って思いました(笑)。中面もそうですけど、わざと見つめて“彼女感”的な距離の近さを感じてもらいたいなって。
「となり“が”いい」に松田美里の“頑固”な部分が出ている
――その“彼女感”が、タイトルの「となりがいい」にもつながっていますね。
松田:タイトルは、表紙の写真が決まった後に考えて決めました。何十個も案を出して、マネージャーさんとも相談したんですけど、その日に決まらなくて家に持ち帰ったりして、じっくり考えて「となりがいい」に決めました。
廣川:表紙に合っているタイトルだなって思いました。それで中面を見たら、さらにピッタリだなって。「となりがいい」って、私の中では普通じゃないというか、ちょっと引っかかる感じがあるんです。美里ってフワフワしてそうで実は頑固だったりするので、「となり“が”いい」っていう言い回しに美里のそういう部分が出ているなって。
松田:伝わってほしいことが伝わっていました! 私、どの占いを見ても“性格は頑固”って出てくるぐらい頑固ですし、めっちゃわがままです(笑)。「となりがいい」って言葉だけを見ると、人それぞれの解釈があると思いますが、これは私が言っている言葉です。
廣川:うんうん。普通だったら「きみのとなり」とかになりそうですけど、そうじゃなくて「となりがいい」っていうのが美里っぽいなって思ったんです。
――さすがずっと一緒に活動してきただけあって、タイトルに込められた真意もちゃんと伝わっていますね。
松田:うれしい!
廣川:いい感じに振り回してくれそうな彼女って感じがします(笑)。
――撮影は奄美大島と伊豆と東京の3カ所で行われたということですが。
松田:はい。それぞれ違った雰囲気の場所なので、撮影は楽しかったです。都内での撮影も写真集の撮影だと思うとウキウキしちゃって、旅行しているかのような浮かれ具合で、ずっとスキップしていました(笑)。わーすたの「空とサカナ」という曲の歌詞に「まあるい模様のあの坂蹴って」っていうフレーズが出てくるんですけど、まさにそのまんまの坂道もあって、その時は撮影中ずっとわーすたのことを考えていました。