11月18日(金)公開の映画『死神遣いの事件帖 -月花奇譚-』に出演する鈴木拡樹と北村諒。舞台『弱虫ペダル』(2014年)での出会い以来、共演を重ねてきた2人だが、実は敵対する役どころを演じるのは本作が初めて。北村は尊敬する先輩である鈴木に「ぶっ倒してやる!」という意気込みで挑んだという。そんな作品の裏話や、お互いへの思いを聞いた。また30代でますます俳優としての魅力を増す2人に今後の展望を尋ねると、コロナ禍で影響を受けた舞台や映画というエンタメの面白さを発信し続けたいという共通する意志を語ってくれた。
お互いの印象は「きたむー(北村)は器用」「拡樹くんは努力の人」
──共演歴も多いおふたりですが、お互いの俳優としての印象はどのようなものですか?
鈴木拡樹 自分が持ってない要素だからこそ余計に思うのですが、きたむー(北村)は器用ですよね。芝居自体もそうですし、身体が効くこともあって細かい繊細な動きや、体力的に大変なシーンもこなせちゃうからすごいなと思います。
北村諒 拡樹くんは努力の人。演じる役についていろいろ研究して試して、形になるまで染み込ませてっていうのを一つずつやっていく。実際にはそういう姿はまったく外には見せないのですが、たとえば刀を構えたときの形や太刀筋の綺麗さから努力が滲み出ていて。僕は自分の感覚でやってしまうタイプなので、勉強させてもらっているところがすごく多いです。
鈴木 自分では「補う」という感覚でやっているだけなんですけどね。圧倒的に足りない部分があって、そこを補うためにどうしたらいいかと行動しているのが個性っぽく見えているだけというか。
北村 いやいや、そもそも毎日ランニングするとかもそう。継続するって簡単なことじゃないですし。それができる人だからすごいなって。
鈴木 ランニングは趣味なんです(笑)。やりたくてやっているから、苦ではないですね。
「しにつか」シリーズは「フランクな時代劇」
──そんなおふたりが、今回は映画「死神遣いの事件帖 -月花奇譚-」で共演されます。北村さんは今回が初の「死神遣いの事件帖」シリーズの出演となりますが、この作品にはどのような印象を持っていましたか?
北村 この言い方が正しいかはわからないけど、フランクな時代劇という感じ。時代劇というと、とっつきにくいとか難しいのかなというイメージを持ってしまう方もいると思うのですが、まったくそんなことはなくて。仲間が助けに来る展開だったり、特撮を彷彿とさせるようなストーリー展開だったりで、本当に入りやすい作品だなという印象です。
──そんな「死神遣いの事件帖」シリーズに出演が決まったときはどう感じましたか?
北村 作品がシリーズ化していくのって当たり前のことではないし、そこに対するプレッシャーもありましたが、それよりも「『しにつか』がさらに盛り上がればいいな」「もっと『しにつか』が大きくなってほしいな」と思って。そのために自分はどんな化学反応を起こせるのかなと考えながら、感謝の気持ちと共に参加させていただきました。
──鈴木さんは、今回北村さんが加わると知ったときはどう思われましたか?
鈴木 作る側からすると、シリーズの第2弾って一番難しいところなんですよ。そこに、シリーズ物に慣れているきたむー、第2弾を成功させて第3弾、第4弾……と続いている作品をたくさんやられているきたむーが来てくれるということで、安心感がすごかったです。あと、殺陣などをあわせる時間が多くは取れない中だったので、見知った関係であるということもやりやすくさせてくれました。
東宝
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