孤立無援状態になったデドラを助けたのは…
そんな中、キャシアンは帝国軍に捕えられている友人のビックス(アドリア・アルホナ)を救出に向かい、デドラはキャシアンを恨む町民からの情報を元に彼を捕らえに向かっていた。ところがフェリックスの街が戦場と化してしまったことから、デドラがピンチに陥る。部下と離れてしまった上に人々にもみくちゃにされて銃を失い、孤立無援の状態になってしまったのだ。
殺されたくない町民も必死のため、デドラは完全に不利な状態となる。そのデドラを助ける者が現れた。第8話でデドラに呼び出され、面識があったシリルだ。彼はデドラから尋問されたのだが、そうと受け取っておらず、“ストーキング行為”も行っていたことから好意を抱いているのかもしれない。デドラの方は違うようだが、シリルが彼女を助けたという事実が、今後の2人の関係につながっていきそうだ。
デドラについては、もう一つ気になることがある。ISBはアント・クリーガー一味が反乱行為のために発電所を襲う情報を入手していたが、上司はキャシアンも参加したアルダーニでの強奪事件の苦杯を返上することを優先し、捕虜を捕らえずに皆殺しにしてしまった。つまり、上層部にとっては捜査のために情報を聞き出すことよりも帝国のメンツを保つことの方が重要だったわけだ。そこは、何よりも捜査を優先するデドラと相容れない部分で、デドラも不満を抱いている様子。そんな彼女がキャシアンを捕えることに執念を燃やすシリルとつながったということは…。シーズン2での2人の関係性に注目したい。
友人らを助けたキャシアンが最後にあの男の元へ!
話をキャシアンに戻そう。ビックスを救出したキャシアンは前もって練っていた計画通りに、船を持っている仲間にビックスや箱型アンドロイドのビーを預け、フェリックスから脱出させた。しかし、彼は同乗せず、別の船に向かう。第3話でフェリックスから助け出してくれたルーセンの船だ。
思えば、フェリックスに帰郷してからのキャシアンは、多くの人々の言葉を思い出していた。かつて帝国に殺された義父の言葉。「目を開ければ、可能性は無限だ」。アルダーニの反乱行為で共に戦い命を落とした戦友の言葉。「自由とは純然たる思想――波乱の最前線はどこにでも存在する――小さな抵抗のさざ波が今に帝国を覆い尽くす洪水となる――挑め」。そして、マーヴァのホログラムが放った言葉も、キャシアンの背中を押すのには十分だっただろう。
ルーセンの船で再会した彼に、キャシアンが言う。「殺せ。もしくは仲間にしろ!」。これで、キャシアンが反乱分子の一員になるシーズン2の準備は整った。配信まではもう少し先になりそうだが、早くも期待は膨らむばかりだ。
「キャシアン・アンドー」は、ディズニープラスで独占配信中。
◆文=及川静。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/star-wars-andor/
▼ ディズニープラス特集ページはこちら
Happinet