コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、自信が6年間男子校に通っていた経験をもとに、「男子校エッセイ」を描いている漫画家・コンテくんの「男子校の姫ポジ。」。“姫ポジ”は、女子校でいう“王子ポジション”のような存在で、作者自身も“姫ポジ”だったという。10月15日に投稿されたツイートには、3万いいねを超える反響が集まり、「実際にいます」「めっちゃわかる」「めっちゃ笑った」「男子校あるある」などと共感する反応が相次いだ。作者のコンテくんに話を伺い、創作の裏側などを語ってもらった。
作者・コンテくんへのインタビュー
――「男子校の姫ポジ。」は3万いいねを超える反響です。ここまでの反響となったことについて率直な感想をお聞かせください。
反応が想像以上にあって驚きました。その中でも「俺の男子校にも姫ポジいました!」「共学にも姫がいた!」という声が結構あったり、男子校に勤めている方からも「たしかに姫はいました」というリプも来ていましたね。一方で「6年間男子校だったけど姫ポジなんてなかった」みたいな反応もあったので、姫ポジはニッチな存在だったんだなと改めて思いました。ただでさえ少ない男子校で、背が低くて童顔の男子っていうのが珍しかったんだと感じます。
あと、女子校の方からの反応も多かったですね。女子校では王子ポジの他に、その王子ポジの子を守る「騎士ポジ」がいたという話は面白かったです(笑)。男子校の方からも、聖母みたいな「母ポジ」があったという声も来ていて、女子校も男子校もまだまだ奥深いなと思いました…(笑)。おそらくですが、男子校や女子校みたいな「異性がいない環境」に身を置くと、今まで異性が担っていたポジションが回ってきて、いろんなポジションが生まれるんだと思います。役割分担的な感じに。僕にとってそれが「姫ポジ」でした。
――「男子校の姫ポジ。」について、作品が生まれたきっかけ、出来事をお聞かせください。
中高6年間男子校だった経験を活かして「男子校エッセイ」という漫画をSNSで載せているのですが、それを描く上で男子校の同級生にたまに連絡をとってネタ集めをしています。そのとき、ある子から「予備校に通っていた時に、クラスに姫ポジの男子がいたけど、コンテくんで見慣れていたから弱く感じた」という話を聞いて、「…姫ポジってなに?」という感じになり…(笑)。
「姫ポジ」というワードはその時に知りました。自分が男子校時代にしてきた(されてきた)行為の一連が「姫ポジ」だったんだと知って、エッセイ漫画にしてみようと思ったのがきっかけですね。
「姫ポジ」キャラだったからいろんな人と仲良くなれた
――「男子校の姫ポジ。」に込めた思いがあればお聞かせください。また、この作品を通して、読者に伝えたいことはありますか。
学校生活の中ではみんなそれぞれいろんなキャラクターが与えられると思います。例えばいじられキャラ、ドSキャラ、番長キャラとか。僕はその中で「姫ポジ」というキャラクターを与えられて、そのおかげでキャラ立ちして、いろんな先輩や後輩やクラスメイトと仲良くなれました。たぶんこのキャラがなければ仲良くなっていないようなクラスメイトもいましたね…(笑)。
でも中には「(いま与えられている)このキャラクターは嫌だな…」と思う人もいると思うんです。そのときは路線変更する選択肢もあると思いますが、もし「もうちょっとこのキャラで頑張ってみようかな…」と考えたなら、この漫画を読んで「与えられたキャラクターをのん気に楽しむコンテくん」を見て笑ってほしいなと思います。
――作品を読んでくれている読者やフォロワーにメッセージがあればお願いします。
僕が描いている男子校エッセイは「男子校あるある」というわけではなく、「こんな楽しい男子校があったよー」くらいのゆるい感じで描いています。今後も「男子校」や「チビ男子」というニッチなジャンルをエッセイ漫画で描いていきたいですね。そして僕の漫画を読んで「こんな世界もあるんだ〜」みたいなノリでこれからも読んでくださると嬉しいです。