賀来賢人、浜辺美波が、12月12日に都内で開催された映画「金の国 水の国」のジャパンプレミアイベントに登場。戸田恵子、琴音、Evan Call(音楽)、渡邉こと乃監督と共に、撮影エピソードなどを語った。
同作は「このマンガがすごい!」史上初めて異なる作品で2年連続1位(2017年「金の国 水の国」、2018年「マロニエ王国の七人の騎士」)という偉業を成し遂げた岩本ナオの同名漫画のアニメーション映画化作品。気鋭のクリエーター・渡邉監督のメガホンで2023年1月27日(金)に全国公開される。
商業国家で水以外は何でも手に入る“金の国”の、誰からも相手にされないおっとり王女・サーラ(CV:浜辺)と、豊かな水と緑に恵まれる“水の国”の、貧しくも家族思いの建築士・ナランバヤル(CV:賀来)は、100年断絶している敵国同士の身でありながら、国の思惑に巻き込まれ“偽りの夫婦”を演じる。互いの思いを胸に秘めながら、真実を言い出せない不器用な2人の“優しいうそ”が、国の未来をも変えていく。
賀来「本当にいい男なんですよ」
今作で演じた役どころについて、賀来は「水の国で、ちょっと貧しい家庭で育ったナランバヤルを演じさせていただきました。彼は一見非常にちゃらんぽらんというか、適当に見えるかもしれないんですけど、実はすごく頭も切れて、機転が利いて何でも物事を解決してきた、実は切れ者の役で、すごく心優しい青年です」と語る。
自身と重なる部分はあったかと聞かれると、賀来は即答で「それがまったくなくて…」と言い、「本当にいい男なんですよ。僕が言うのもあれなんですけど、声を吹き込んでいて、本当にこういう男になれたらいいなって常に尊敬の気持ちで彼を見つめながらお芝居をさせていただきました」と明かす。
一方、浜辺は「金の国というお水以外は何でもそろっている裕福な国の王女という役柄なんですけど、レオポルディーネ(CV:戸田)が第一王女様ということで、サーラはかなり下位の王女様なんです。それもあってお姉様たちとは違うという引け目もあり、性格もおっとりしているので、何かに自分で積極的に動くということはなく、静かに暮らしているという役です」と役どころを紹介した。
戸田「ちょっと息をのみましたね」
一緒のアフレコはなかったそうだが、賀来や浜辺の演技について戸田は「一人で録りましたので、出来上がった状態でしか分からないんですけど、絵そのままの感じで、ちょっと息をのみましたね。本当にバッチリな感じで驚きました。音楽も素晴らしく良くて、みんなが声にマッチして本当にピッタリなんだなって。みんなそういうこと言うかもしれないんですけど、なかなか本音で言うことはないので(笑)。本当にそれぞれおっとりした感じと、ひょうひょうとした物言いと表現が、役にこんなに合っていることってあるのかってくらいでした」と手放しで絶賛した。
それを受けて、賀来は「本当にありがたいです。実は戸田さんとは、この作品が決まって『次一緒なんだよ~』っていう話を事前にお話させていただいていて。現場ではお会いできなかったんですけど、完成した作品を見て、やっぱりとんでもない存在だったので、戸田さんにそう言っていただけて光栄でございます」と恐縮する。
また、浜辺は賀来との共演について「私が先にアフレコ現場で録っていたんですけど、賀来さんがいらして、ナランバヤルを演じられた瞬間にすごくホッとしたというか、ナランバヤルが隣にいる感覚があって、そこからすごく収録がほぐれて進んだ感覚があったので、ナランバヤルの持っている力がすごいんだなって。劇中でもそうですけど、アフレコ現場でも助けられた感覚はありました」と感謝を込めた。