――初めて主演を演じてみて、主演の難しさを感じたことはありましたか。
一人のシーンが多かったので、周りにスタッフの方々が沢山いる中で一人お芝居をするということに緊張しましたし、難しさを感じました。また、主演なのでちゃんとしなきゃとか、一緒にオーディションをやってきたメンバーをサポートしなきゃとか、そういったことを考えて焦ってしまうこともありました。
――撮影を経て、ご自身の中で成長したなと感じる部分はありますか。
自分ではあまり実感が無いのですが、周りの方から「堂々とできるようになったね」と言ってもらえるようになりました。最初は緊張してうまく声が出せなかったり、縮こまったりしていたのですが、カメラの前に立って演技をするにつれて自然と声を出せるようになったと感じるので、そこは成長できたのかなと思います。
――幸澤さんのドラマ出演について、お友達の反応で印象に残っていることはありますか?
友達は、どうしても幸澤沙良が話しているように感じるようで、最初の頃は桑鶴美月として見るのが難しいと言われました。でも、話が進んでいくにつれて、ちゃんと美月として見れるようになったと言ってもらえた時に、美月になれているんだ、成長できたのかなと感じて、すごくうれしかったです。
学業との両立に苦戦「で頭がパンクしそうに」
――駒木根葵汰さんにお話を伺った際、幸澤さんが撮影の合間にリモートで授業を受けている姿に驚いたとおっしゃっていました。学業との両立で大変だったことはありますか。
一回授業を受けなかっただけでどんどん置いてかれてしまうことがすごく大変でした。なんとかして追いつこいこうと頑張ってはいたのですが、なかなか難しくて…。撮影の合間にやるしかなかったので、やれる時にやっていたのですが、せりふも覚えなきゃいけないし英単語も覚えなきゃいけないしで頭がパンクしそうになりながらやっていました(笑)。共演者の中にも、撮影が終わってからレポートを書いていると言っていた方がいたので、みんなも撮影の合間に頑張っていたのだと思います。
――そのような状況で、心の支えになっていた方はいらっしゃいますか?
一緒にオーディションからやってきたメンバーにすごく支えてもらいました。みんな初のドラマ出演で、演技を始めて少ししか経っていないという同じ境遇の子たちだったので、3人の存在はすごく大きかったなと思っています。
あと、三浦獠太さんの言葉に救われたこともありました。美月が健(駒木根葵汰)に「私はずっと健の味方だよ」と告げる二人にとって大切なシーンの撮影だったので、うまくやろうと焦ってしまって。思うように演じきることができなかったので、そのことを三浦さんに相談したんです。
三浦さんから「役者は頑張って演じても、絶対に自分が納得することのない職業。できなかったことを次にどう活かすかということに目を向けて、落ち込むよりも次に繋げるようにしよう」という言葉をいただき、その言葉にすごく救われました。