ジョージ・ルーカスが原案と総指揮を、米・アカデミー賞受賞監督のロン・ハワードが監督を務めた1988年公開の映画「ウィロー」は、当時の最先端視覚効果を用いて誰も見たことのないような剣と魔法のファンタジックな世界を描き出し、後のファンタジー作品に多大な影響を与えた伝説の作品だ。それから34年を経て誕生した、同作の続編となるオリジナルシリーズ「ウィロー」(ディズニープラスで配信中)の第4話「ノックマールのささやき」が12月14日に配信。第4話では、救世主エローラ(エリー・バンバー)の秘めたる能力が覚醒する場面があった。(以下、ネタバレを含みます)
闇の者にさらわれたエリク(デンプシー・ブリク)を捜すことを目的に旅に出たが、バリアの外はキット(ルビー・クルス)たちが思っていた以上に危険な世界が広がっていた。黒魔術に洗脳されたバランタイン(ラルフ・アイネソン)がエローラを連れ去りに来て、その中でウィロー(ワーウィック・デイヴィス)は親友サイラス(グラハム・ヒューズ)を亡くしてしまう。そして、グレイドン(トニー・レヴォロリ)は黒魔術のかかった剣によって傷を負ってしまい、体を休める場所を求めたウィローたちはノックマール城にたどり着いた。
“闇堕ち”しそうなグレイドンを救う
第4話はグレイドンの命を救うこと、黒魔術による闇堕ちをさせないことがメインとなっている。「(ノックマールの)最後の城主は極悪非道で残虐な女王バブモーダだぞ」と、ウィローは忌まわしい過去を思い返し、城に入ることを拒むが他に休める場所がなく、仕方なく城に入ることとなった。バブモーダはキットの祖母であり、ノックマールは映画版で最後の決戦が行われた“因縁の城”。キットも母親から「バブモーダの血と精神はまだ残っている」と聞かされていて、城に入ることへの不安が表情からもうかがえた。
闇の者の目的は、救世主“エローラ”を「十三夜の儀式」にかけること。それによってエローラの魂を忘却の彼方へ追放することができるからだ。エローラが赤ん坊の時はウィローとラゼルが“フィボナッチの呪文”でそれを阻止し、平和を取り戻した。
さて、グレイドンを救う方法だが、バブモーダはワーム修道会が歪んだ思想で洗脳して超常的な力を身に付けさせたということ、修道会は禁断の魔法を使っていたということから、そこに悪霊を追い出す方法があるのではないかと魔法の書を調べてみると、“ナムジャブの浄化”という方法が見つかった。
城の中にあるいろんな物を調合して薬を作るわけだが、ここで活躍したのはエローラ。料理が得意というのがここで生かされている。騎士のジェイド(エリン・ケリーマン)とボーマン(アマール・チャーダ・パテル)は敵が来ないか見張るという役割があったりするが、キットだけが自身の特性などを生かせず、どちらかというと足手まといになってしまっている。
“ささやき”に苦しめられる一同
薬の調合はうまくいったようだが、「ノックマールのささやき」というタイトルにある“ささやき”がウィローたちを惑わし、不信感を芽生えさせていく。
グレイドンは父親と亡くなった兄の幻覚が見えたり、グレイドンの体を使ってエリクの声をキットとエローラに聞かせたり、ウィローの秘密も明かそうとする。“秘密”があることをほのめかすことによってエローラを惑わし、ウィローとの関係性にもヒビが入っていく。ジェイドも母親の幻覚を見せられ、エローラも母親が殺害される場面を見てしまう。
エローラがウィローのところに戻ると、ウィローの姿はなく、傷も癒えて元気になったらしいグレイドンだけがそこにいた。「儀式は成功した。でも、ウィローが(魔女の)リッチに乗っ取られた」と言って、グレイドンは自分一人でウィローを捜しに行くと言うが、そこは放って置けない性格のエローラも一緒に行くことになった。向かうは「絶対に行っちゃダメ」とウィローにくぎを刺されていた、城の中にある塔。
見ている側からすると薄々気付いてはいたが、やはりこれは罠だった。塔にエローラをおびき寄せることに成功した(リッチが乗り移った)グレイドンは、「十三夜の儀式」を終わらせようとする。ここで重要なのは仲間を信頼する気持ち。幻覚でそれぞれの気持ちを惑わし、エローラにはウィローが魔女バブモーダを倒したシーンを見せるが、それはウィローの魔術で滅ぼしたのではなく、魔女が自滅した様子が映し出されていた。
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