一緒にいたいという気持ちが強いと思います(羊宮)
——それぞれが“ナギモリ”と“カンナギ”という特殊な能力を持った人間で、二人は文字通り、一心同体となって戦います。
【森川】驚きの合体だよね。僕、完全に鯵の開きのように体を開いちゃってますからね。あははははは。あれ、生き物として衝撃だよね。パカっと開いてる、みたいな。
【羊宮】クウミちゃんを取り込むっていう感じですよね(笑)。合体シーンはぜひアニメで確認していただきたいです。
——二人の関係性は何か話し合ったりしましたか?
【羊宮】クウミちゃんはジイロさんについていく側だったので、最初も今も変わらないんですけど、ジイロさんがやさしくなるにつれて、「あ、そこはそっけないほうがいい」っていうディレクションがあったりして。
【森川】話数を重ねるに従って、二人の関係性がだんだん寄っていくんだろうなって察していて。一緒に旅をしていく中で距離が縮まっていくような演じ方をしたんですけど、監督から、「ちょっと早いです」って言われました(笑)。「もうちょっと待ってください」って焦らされてね。そういう付かず離れずな絶妙な距離感が、たぶん視聴していただく皆さんにもたまらないんだろうなっていうポイントだと思うんですね。一番最初に指摘してくれたおかげで、絶妙な距離感を保っていられるかなって感じてますけど。
——ジイロがクウミにおでこにキスをしたところから始まります。
【森川】(低く渋い声で)緊急事態だったんでね。
【羊宮】ふふふ。ジイロさんはそう言ってるんですけど、クウミちゃんはあれをきっかけに、恋愛とか友情という感情はわからないとしても、ジイロさんに対する思いはあるんじゃないかなって思ってます。一緒にいたいという気持ちが強いと思います。
【森川】ジイロはクウミのことをただ不思議なやつだと思ってますよね。彼が以前に組んでいたバディのこともある。物語的には運命的な出会いだけれども、彼にとってみたら、傷心中の男の目の前に、世の中のことを何も知らない、純真無垢な女の子が現れて。そういう意味では、恋愛感情というよりかは、その場その場で、この世界で生きていくために必要な相手という感じですよね。今度、どうなっていくかは、見てる人に確かめてもらいたいですね。
——声優の先輩と後輩という現実世界の関係性にも似てないですか?
【森川】そこに繋げる? ぼく、何も教えることないですよ。
【羊宮】いやいや、そんなことないですよ。
【森川】でも、アフレコが一緒にできたのはよかったですね。残念ながらコロナ禍なので、ブースは違っていて。リアルタイムで同じスタジオで収録はするんですけど、別々のブースでヘッドフォンをつけて、耳だけでお互いの芝居感を確かめ合いながらやってました。でも、初めて一緒にやったけど、耳だけでも「クウミちゃんのまんまだな」と思いながらやってた記憶がありますね。
【羊宮】森川さんの声は私が普段からずっと見ていたアニメでも聞いていたので、ヘッドフォンから声が聞こえてきたときは衝撃的でしたし、本当にうれしかったです。クウミとして掛け合えたことはいろんなドキドキとワクワクがありました。
DMM pictures
発売日: 2023/05/31