本当の同級生同士の配役に「これも運命」
――撮影時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
中田:広瀬遊馬役の富本惣昭さんと嘉神めぐる役の井手上漠さんとの4人のシーンでは、サバイバルの要素が増えてきて撮影環境としても大変なことが多かったのですが、そこを楽しく和気あいあいと「頑張ろう!」という空気感でやれていたのがよかったです。
瀬戸:これまでの中でもすごく濃い一カ月でしたね。僕と圭祐は同い年で、富本さんと井手上さんも同い年で、本当の同級生同士ってなかなかないので、これも運命だなと思いながら過ごしていました。ハードなスケジュールと撮影ではありましたが、二人とも懐っこく接してくれて癒しをいただきました。
中田:演じていても、僕ら二人の絆もそうですが、遊馬ら二人の絆もすごく感じて、もらえるものがたくさんありました。
瀬戸利樹はロマンチスト?
――もし、あと10日しか生きられないと言われたら何をしたいですか?
瀬戸:ウユニ塩湖に行きます。もっと事前に分かっていたら、計画的に10日前には会いたい人に会って、あとの8日間くらいは一人で好きなことをしますね。僕は、最後は一人で好きなものを食べ、好きな場所で朽ち果てたいなと思います。
中田:僕は逆ですね。誰かと一緒にいたいです。一人の時間は1日もいらないかも。声を掛けても人が集まるかどうかというのもあるのでかなうかは分からないですけど(笑)、なるべく人といたいです。
瀬戸:じゃあさ、突然隕石が降ってきて、仲のいい友達が「お前が先に当たれよ!」みたいに言ってきたらどうするの?「こいつ、性格悪っ!」って死んでいくことになるかもよ?嫌なところが最後に見えてしまうかもしれないよ?
中田:いやぁ、それでもみんなで笑っていたい(笑)。
瀬戸:死が直面したら人のずるい部分が出てきそうで…そこを僕は見たくない。
中田:ロマンチストなのかもね~?
瀬戸:いや、そう言われると恥ずかしいな(笑)!
「人が人を愛することに性別や年齢、国籍などは全く関係ない」
――最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
瀬戸:地球滅亡というところから始まって、10日間で何ができるか、誰と過ごしたいか、お金は使い切るのかなど、一人一人価値観は違うと思いますが、そういう部分も含めて自分に投影しながら見ていただけると思います。
一つ一つのシーンが長回しなので世界観も大事にされていますし、見やすく美しい作品になっています。僕らもまだ確認の映像を1,2度しか見ていないのですが画がとてもきれいだったので、目でも耳でも楽しんでいただけると思います。
中田:僕は、BL作品は初めてでしたが、今の時代にすごくマッチした作品なのかなと思っています。いろいろな考え方があっていいとは思うのですが、作品に携わらせていただくことで、人が人を愛することに性別や年齢、国籍などは全く関係ないということを再認識しました。
「ただその人が好き」という気持ちは誰にあってもいいし、すごくすてきなことだと思います。僕も、人を愛するということに関して視野が広がりました。そういったことに気付かせてくれた大切な作品だと思っています。
やれることは全部やりました。みんなで魂を込めて全力で作り上げた作品なので、一人でも多くの人に見ていただき、「こんなドラマが見たかった!」というふうに言ってもらえたらうれしいです。