コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、返信がこない相手をいつまでも待ち続ける先輩とそれでもずっと好きでいる後輩を描いた漫画『予定分かったら連絡する』をピックアップ。
作者である福井セイさんが1月8日にTwitterに投稿したところ、2万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、福井セイさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
「予定分かったら連絡する」って本当?まっすぐすぎる先輩の末路
憧れの先輩を校舎の屋上に呼び出しデートに誘う、とある女の子。しかし、先輩からは「デートの予定が入るかもしれんくてな」と断られてしまう。先輩ならデート相手もいるだろうと落ち込んでいると、先輩の口から衝撃の言葉が発せられる。なんと先輩は「予定分かったら連絡するね!」と言われた相手からの返信を1カ月も待っていたのだ。
女の子は「(その連絡は)もう来ないですよ」と先輩に伝え、角が立たない断り方の1つであることを教えた。しかし、先輩はそのような断り方があるのも知った上で、もしかしたらデートの予定を調整してくれているかもしれないと言い、「変わらずに予定を空け続ける」とした。
初めのうちは、そんな先輩の"まっすぐ"なところが好きだった女の子。しかし、その後1年経っても10年経っても予定を空け続けている先輩に、「なんでこの人を好きになったのだろう」と過去の自分を疑ってしまう。そこで女の子は先輩に、「あと5日だけ待つから連絡なかったら諦める」と追加で連絡することを提案。すると先輩は提案を受け入れるが、「あと50年待つ。連絡なかったら諦める」と衝撃の一言を送る…。
「予定分かったら連絡する」の言葉を信じて待ち続ける先輩と、予定が空くことを待ち続ける女の子のまっすぐさを描いた本作。目的は違えど相手を信じる2人のキャラや驚きのオチも話題を呼び、Twitter上では「楽しく読める」「オチが良い」「愛を貫き通す姿勢がホントカッコいい」「最高です」などのコメントが寄せられ注目を集めている。
「日常の引っ掛かりを漫画のネタにしたい」作者・福井セイさんが創作の裏側を語る
――『予定分かったら連絡する』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
日常の引っ掛かりを漫画のネタにしたいという思いがあって、そういえばこの断り方面白いなと思って、漫画にしました。
――『予定分かったら連絡する』では目的は違えど、まっすぐすぎる先輩と後輩のキャラクターが際立っています。2人のキャラクターはどのようにして生まれたのでしょうか。
まずこの断り方を漫画のネタにしようと決めて、その断り方を生涯ずっと信じている人がいたら面白いなと思って先輩を作りました。最初はそこにツッコミ役として後輩を作ったのですが、最終的には後輩も変なキャラになっちゃいました(笑)。
――『予定分かったら連絡する』の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
「惚れた女に一度待つと言ったんだ」ってセリフですかね。言ってることはカッコいい風なのに中身は別にカッコよくないところが好きです。
――福井さんが描く漫画では、本作に限らず優しさにあふれたキャラクターが多く登場しているようにお見受けします。漫画を描く上でこだわっている点や意識していることがあればお教えください。
優しいキャラを描こうと特に意識しているわけではないのですが、僕の描く漫画はコメディが多いので、悪いキャラじゃない方が笑いやすいのかなと思っています。
――今後の展望や目標をお教えください。
この漫画のような、日常で起こるちょっと面白い出来事にフォーカスした漫画が作っていければいいなと思います。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも僕の描いた漫画を読んでいただいてありがとうございます!またなにかしら読んでいただければ幸いです!