コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、友達のいないギャルが友達作りのために「オタクに優しいギャル」になる漫画『オタクに優しいギャルってこういうことですか?』をピックアップ。
作者の和泉みおさんが2022年12月23日に本作をTwitterに投稿したところ、6.8万以上の「いいね」が寄せられ大反響を呼んだ。この記事では、和泉みおさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについて語ってもらった。
周囲から浮いてしまうギャルは起死回生なるか?
女子高生・吉岡ななみは、毎日朝5時に起きてつけまつげとカラコンでフルメイクをし、常にスカートは膝上15cmで登校していた。そんな吉岡は“陽キャ”に見えるが、実際は「友達が1人もいない」ことに悩んでいた。誰にも声をかけられず、話しかけてもなんとなく距離をおかれ、休み時間には"友達の作り方"をネットで検索していた。
そんな時、ふと目に飛び込んできたのは「"オタクに優しいギャル"の漫画が話題」というものだ。この投稿に心を打たれた吉岡は即実践。隣にいた男子・田内くんに果敢に話しかけ、完璧な"オタクに優しいギャル"になったのだ。
しかし、周りの目は厳しく吉岡さんの行動にヒソヒソと陰口を叩いていた。気にせず田内くんに話しかけ続けて1週間がたったある日、教室に忘れ物をして取りに戻ったところ、田内くんは周りの女の子から「吉岡さんにいじめてられているのではないか」と心配されていた。吉岡さんは想定と違う展開にショックを隠し切れず立ち尽くしてしまう。その場にいることに気づかれてしまい…。
見かけによらずピュアで感情豊かな吉岡さんの愛らしさが際立つ本作。少女漫画らしいラストも話題を呼び、Twitter上では「萌える」「続きどこ?」「好きすぎます!」「ななみ、いい子すぎる」「最高のキュンをありがとう」「2人に幸あれ」などのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
「テンプレに沿ったキャラにはしたくない」 作者・和泉みおさんが語る創作の背景
――『オタクに優しいギャルってこういうことですか?』は6.8万いいねを超える大きな反響です。ここまでの反響となったことについて率直な感想をお聞かせください。
オタクとギャルの組み合わせは人気なので伸びるかなぁとは思っていたんですが、予想以上に反響があったので驚きました。
――『オタクに優しいギャルってこういうことですか?』を創作したきっかけや理由があればお聞かせください。
「オタクに優しいギャル」は1つのジャンルになっているので、自分なりにそのジャンルを描いてみたらどんな話ができるだろうという考えから生まれました。
――『オタクに優しいギャルってこういうことですか?』では、見かけによらずピュアな吉岡さんと、人を見た目で判断しない田内くんそれぞれの優しさが印象的です。2人のキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?
ギャルの吉岡さんは嫌味のない、読者みんなに愛されるようなキャラを目指して作りました。オタクの田内くんは最初「実はめちゃくちゃイケメン!」みたいなキャラにしようかと思ってたんですけど、なんとなくやりすぎな気がしたので、どちらかと言うと等身大の男の子路線になりました。
――和泉さんの作品では思いがけないギャップをもった少女に焦点をあてているものが多いようにお見受けします。本作に限らず、漫画を描く上でこだわっている点や意識している点があれば理由とともにお教えください。
漫画って、「こういうシチュエーションだったら普通はこういうセリフを言うよね」みたいなテンプレがあると思うんですけど、そういうテンプレに沿ったキャラにはしたくない、という思いがあります。自分が描くからこそ生まれるキャラやストーリーを大切にしたいと思っています。
――今後の展望や目標をお教えください。
新連載の準備をしている最中なので、その連載をスタートできればと思います。あとは今まで描いたことのないようなジャンルの漫画にもどんどんチャレンジしていきたいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
唯一無二の作品を描く漫画家だと思って頂けるように頑張りたいと思います!