2月3日よりAmazon Originalドラマ「A2Z」の配信がスタートする。「第52回読売文学賞」を受賞した山田詠美の同名小説が原作となっている本作のテーマは、大人のラブストーリー。30代女性の恋愛、夫婦関係、仕事の葛藤を、AからZまでの26文字のアルファベットを辿る形で描かれている。そんな本作で主演を務めたのは深田恭子。彼女にとって、30代最後に撮影した本作とどう向き合ったのか。また、デビューから20作品以上のドラマで主演を務める彼女の原動力について話を聞いた。
夏美は「友達になれないタイプ」
ーー本作は山田詠美さんの同名小説が原作となっています。原作を読まれての感想を教えてください。
すごく自由に生きている人たちのお話だなと思いました。人生どこで何があるかわからないというか、いろんな幸せの形があるんだなって。
ーー深田さんが演じた澤野夏美という女性は、どんな女性でしたか?
魅力的なものが好きな女性ですかね。常に自分が興味を持ったものを追いかけたくて、自分のものにしたくて、それを自分の言葉で伝えたい意思のある女性だなと感じました。
ーーそんな夏美をどのように演じたいと思いましたか?
「こんな女性いるんだ…!」って思うような独特な女性ですけど、とても論理的に話す女性なので、それをかっこよく演じられればいいなと思いました。
ーー夏美に共感できる部分はありましたか?
うーん……私自身は平和主義者なので、なかなか友達になれないタイプだなとは思いました。(夫の)一浩との関係性はいいなと思いました。相手の自由奔放さに怒りながらも、根っこでは尊敬している感じが。人間として惹かれ合っているからこそ、周りから見たら独特な関係が成り立っているのかなと思いました。ただ、共演した皆さんとも話したのですが、現実ではありえないほど、自由に生きすぎているなとは思います(笑)。
ーー夏美の職業、編集者に対しては、どんなイメージがありますか?
人がしゃべったことを、どういうニュアンスで書いていくのかを決めるという意味ではすごく難しい仕事なんじゃないかなと思います。実際、私がしゃべった言葉に“(笑)”がついているのを見て「そういうつもりで言ったんじゃないんだけどな」って思うこともあるので、気持ちを汲み取って文章にしていただけるとすごく嬉しい気持ちになりますね。
「ちょっと寂しかった」久しぶりに共演した田中圭とのエピソード
ーー夏美の夫・森下一浩は田中圭さんが演じました。田中さんとの撮影中のエピソードがあれば教えてください。
圭さんとは久しぶりの共演だったので、すごく楽しみにしていました。だから、会って早々「圭くん、久しぶり〜!」って話しかけたのですが、「深田さん、よろしくお願いします」って返されたんです。自分の思っていた距離感と違ったのかなって、ちょっと寂しかったですね(笑)。
ーー夏美と恋に落ちる郵便局員・成生を演じた片寄涼太さんは、どんな印象でしたか?
片寄さんとは丸一日撮影の日が何回かあったのですが、前室でもすごく居心地をよくしてくださる方だなと思いました。距離感が絶妙で、取り繕う必要がなく、自然でいられたんですよね。
ーー企画、プロデュースされた栗原美和子さんのコメントによると、本作ではこれまでに見たことがない深田さんの魅力が炸裂しているとのことです。本作の中で挑戦したことはありますか?
挑戦の連続でしたね。特に圭さんとのお芝居のシーンでのしゃべり方は、あんなに捲し立ててしゃべるような役をやったことがなかったので、難しいなと思いましたね。それから自分では意識していないことではあるのですが、30代最後の自分を切り取っていただけたということに対しても感謝でいっぱいです。
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