コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、高身長同士の男女が運命的な出会いを果たす異色のラブコメディ『高身長カップルの馴れ初め』をピックアップ。
作者である○線(まるせん)さんが1月24日に本作をTwitterに投稿したところ、作中の高身長“あるある”も話題を集め、3.6万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、○線さんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについてを語ってもらった。
身長210cmと198cmの男女が偶然出会ったら…共通点の多い2人の“その後”も話題
高校2年生にして身長210cmの瀬鷹杉は、母親の実家を訪れたあと新幹線で岡山へと向かう帰路についていた。車内を窮屈に感じ、廊下で休憩することにした瀬鷹は、そこで同じく高身長の女の子・大木いよと偶然出会う。
大木も高校1年生で身長が198cmあり、ほぼ同じ背丈の2人は“どこにでも頭をぶつける”、“高身長ならではのブランドを着ている”などの共通点であっという間に意気投合する。さらに、仕事の転勤で岡山に住むことになったと明かす大木が、瀬鷹と同じ高校に通うことも判明。連絡先を交換し、笑顔で別れた2人は次の日、ゴミ出しのため自宅から出たところでまさかの再会を果たし…。
高身長ならではの“あるある”と、高身長同士の男女の運命的な出会いを描いた本作。Twitter上では「オチまでたっぷり面白い!」「もっと下さい」「どっちの姓とってもちゃんと繋がるの感動した」「運命すぎる」「結婚させるべく神が誘導してるレベル」などのコメントが集まっている。また、高身長であるという読者からも「分かりみが深い」「あるあるある」「184でも似たように感じる」「私181cmあるんですけど日本の家屋って低いのでよく頭ぶつけます」など共感の声も寄せられ、反響を呼んでいる。
「“あるある”をエンタメとして楽しく伝えられたら」作者・○線さんが語る創作の背景とこだわり
――『高身長カップルの馴れ初め』を創作したきっかけや理由があれば教えてください。
現在連載中の『10年間友達だと思ってた男の子に告白されるお話』という漫画以外に何か連載作品を作りたいと思い、その時に思いついた企画です。ラブコメ作品を描きたかったのでラブコメ漫画を読み漁っていたのですが、低身長×高身長の漫画のタイトルを見た時に高身長×高身長って無いよなぁと思い、Twitterに投稿を始めました。
――本作では、身長210cmの瀬鷹杉と身長198cmの大木いよの二人が、高身長ならではの悩みに共感し惹かれ合う姿が印象的です。それぞれのキャラクターや設定はどのように生み出されたのでしょうか。
ムキムキな男と漫画の処理上白髪にみえる女の子が好きなので、それは『10年間~』と同じように自分の趣味で描いたと思います。ただ内面がまったくまとまってなかったので、とりあえず適当に物語を描きまくりました。
描いているうちにリプライの中に、Twitterでは実際に自分が高身長であり生活に苦労しているなどのリプライが見られて、やっぱり高身長ってかっこいいステータスではあるけど、生活は大変な部分が多いよなぁと、自分の中でも高身長の理解解像度が若干高まり、この2人もきっと困っている、困っているから同じような悩みを持った人が出会って一緒に共感できたらそれはきっと素敵なドラマになりそうだと思ってから、徐々に固まってきました。まだふわふわしてるところはありますけど(汗)。
――本作を掲載したツイートには3.6万以上の「いいね」とともに多くのコメントが寄せられ、話題を集めています。今回の反響について○線さんの率直なご感想を教えて下さい。
やっぱり漫画は企画が一番大事なんだな…と改めて思いました。ただ身長ネタはやりすぎると実際に読んだ本人が傷ついたり、悲しんだりする恐れもあると思うので、もっと伝えたいことを明確にして明るく楽しく伝えられるようにしたいなと思いました。
――本作の中で、○線さんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか?
いよちゃんが新幹線から顔を出すときに瀬鷹が頭を打たないように手を差し伸べているシーンが好きです。こういう実際にあるだろう、身長が高いからこそ起こるあるあるをもっと理解してエンタメとして伝えられたらいいなと考えられるシーンだからです。
――○線さんは本作以外にも、前述の『10年間友達だと思ってた男の子に告白されるお話』や『おこちゃま高校生』など男女の恋愛をテーマにしたラブコメ漫画を多く描かれています。○線さんにとって漫画創作全般においてのこだわりや特に意識していることがありましたら教えてください。
自分は13年間ほど漫画を描いたり描かなかったりしていたのですが、ラブコメ以外はてんで描けなかったのでラブコメを描いています。消去法とはいえ描くのも読むのも凄く楽しい題材なので、まずは売れているラブコメや小説映画をもっとみたいなと思っています。こだわりや意識は、もっと売れている絵を研究して取り入れなきゃいけないな…と思うようになったので、それを意識したいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
リアクションをもらえているうちが華なので、もっとたくさん描こうと思いました。リアクションやRTいいねコメントを下さっている方いつも励みになっています。本当にありがとうございます。頑張ります。