ティモンディ高岸宏行「もっと自分を追い込まなければ!」との思いから限界超え“軽いキャッチボールで暴投連発”状態に<しくじり先生>
大学野球の現実
大学進学後、「ぜったい150kmを出して、ドラフト上位でプロ入りしてやる!」と目標を掲げ、いざ東洋大学野球部の練習に参加した高岸先生だったが、そこにはすでに“150km越えの先輩投手が5人もいた”。大学野球の現実を目の当たりにし、“もっと自分を追い込まなければ!”という思いに駆られた先生は、限界を超えるため“毎日200球の投げ込み”という独自のトレーニングにはげむようになったと明かし、前田は「プロでも100球投げたら、複数日は休む」と当時の高岸の行動が、いかに無謀なものだったのか説明する。
加えて、“ライトからレフト間のダッシュを50往復”“スクワット中心のウェイトトレーニング”など、過度な自主トレに体は悲鳴をあげるも、高岸先生は「ひじは痛くなればなるほどきたえられている証拠だ!」と考え、トレーニングを強行していたと続けた。
そんななか、大学入学後の春のオープン戦で投げるチャンスを得たものの、「先頭打者にいきなりフォアボールを出して、次のバッターに長打を浴びて即降板」となり、その結果を受け、肉体的にも精神的にも追い込まれていった高岸先生は、大学1年の7月を迎える頃には、目標である球速150kmを投げるどころか、“軽いキャッチボールなのに暴投連発”という状態になってしまう。自分の体が急に自分の思いどおりに動かなくなってしまう心理的症状“イップス”を発症してしまったと告白した。
そして、“イップス”発症をきっかけに、悪循環に陥って、心も体もボロボロになっていく先生は、ついに人生を賭けてきた野球から離れることを決意する。夢をまっすぐに追いかけ、がんばりすぎてしまった高岸先生のかっ藤や苦悩に、生徒たちも熱心に耳を傾けていた。
「しくじり先生 俺みたいになるな!!」
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