放送中の竜星涼主演ドラマ「スタンドUPスタート」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ)の制作秘話を、同作の企画担当・狩野雄太さんが語ってくれた。同作は、自称“人間投資家”の大陽(竜星)が会社組織でうまくいかない人や生きづらさを抱えている人々に「スタートアップ(起業)しよう!」と声を掛け、新たな道へと導いていく“人間再生ドラマ”。福田秀による「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中の同名コミックが原作。
「ちむどんどん」がきっかけでキャスティング
主要キャストの起用理由を尋ねると、まず竜星については、「キャスティングを考えているときに『ちむどんどん』(2022年、NHK総合ほか)が始まったのですが、竜星さんがすごくいきいきとしていて、目もキラキラで、わくわくしている感じが伝わってきて、『スタンドUPスタート』の主人公・大陽にとてもぴったりだなと思いました」と明かした。
「ちむどんどん」で竜星が演じ、話題になった賢秀と今回の大陽には通ずる部分も見受けられるが、「そこまで気にしていなくて、それはそれ、これはこれ、としか思っていませんでした。大陽も破天荒だし、やっぱりむちゃくちゃはしますが、インテリジェンスもあるキャラクター像になっています。竜星さんに任せておけば安心だなと思っていました」と振り返った。
また、大陽役のキャスティングに関して、「若すぎると『おまえに言われたくない』というような、説得力がない感じになるので、年齢をすごく気にしました。竜星さんは、デビューから10年以上が経ってフジテレビ連続ドラマでは初主演を務めるとか、今まで苦労してきている方で、歩んできた人となりや人生観、背景を持っている人じゃないと説得力が生まれないのかなと思うので、彼にやってもらってすごくよかったなと思っています」と語った。
「僕は“オジキュン”と呼んでいます(笑)」“三ツ星重工”の撮影裏話
一方、大陽の兄・大海役の小泉孝太郎については、「パッと浮かんできたんですよね、“いいかもしれない!”と。実際に大海を演じられるときは、漫画から出てきたかのような憑依の仕方をされていますし、ご自身の弟さんへの思いも演技に含まれているので、今後の展開にそれが効いてきてより面白くなると思います」と、大海が今後のポイントになることも明かした。
そして、「反町(隆史)さんは、原作だともう少し年上のキャラクターなのですが、キーパーソンなので迫力が欲しかったというのが正直なところです。個人的には、見たことのない反町さんがお届けできるのではないかなと思ってお願いしました」といい、「吉野(北人)さんは『魔法のリノベ』(2022年、カンテレ・フジテレビ系)で目に止まり、一緒に仕事してみたいと思ってオファーさせていただきました。現場でも楽しそうにやってくださって、すごくありがたいです」と理由を述べた。その他の出演者は、「原作の作画になるべく合わせたいという思いがありました」と、原作を尊重しての配役だと語った。
また、『三ツ星重工』の社長室長・高島役の戸次重幸について、「戸次さんの大海社長の側近として一歩下がっている感じが、個人的には萌えています(笑)。信じられないのが、戸次さんと反町さんが同い年ということなんですよ。全くそう見えないので、反町さんも戸次さんも完璧に演じられているなと思います」と話し、戸次と反町、小泉が集結する『三ツ星重工』のシーンの裏話として、「重いシーンが多いのですが、裏ではゴルフの話などをされています。ナイスミドルが集まっているので、僕は“オジキュン”と呼んでいます(笑)」と、ほほ笑ましい裏側を明かした。