太田さんの写真の温度感が無い感じが欲しかった
――今回、服のセレクトは相当大変だったと思います。
これは大変でしたね。2、3週間かけて少しずつ集めていって、やりたい格好とシーンをなんとなく想像して、「北海道の海は寒いからコート着ないとヤバい」とか計算しながら買っていきました。なので、厳密に言うと、100%自分が好きなものというよりはシーンに合わせたという感じですね。
――カメラマンは太田好治さんですが、これはどの段階で決まっていたんでしょう?
僕が企画書を書いた時点で太田さんにお願いしたいということは言っていました。基本的にいつもDa-iCEのジャケ写は太田さんにお願いしてるんですけど、太田さんが撮っている他のバンドさんの写真の質感がすごく好きで、僕もそういうふうに撮ってほしいなと思ったんですよ。そこで、敢えていつもやってくれている人にグループではできない写真を撮ってほしくて、太田さんにお願いしました。
――独特な質感ですよね、柔らかい感じとか。
あとは温度感がなかったり。
――太田さんとは事前にどんな話し合いがあったんですか?
全然打ち合わせはしてないですね。普通に喋りながら撮り始める、みたいな感じだったので、個人的に仲良くさせていただいてるのもあってすごくラクでしたね。
――僕のなかで太田さんは、事前の打ち合わせですごく熱い思いを伝えてくれるイメージなんですけど。
あはは! 撮ってる最中にそういうことは起きました。「この木のこの影から顔出して! 絶対いい感じだから」「あ、わかりました…!」みたいな(笑)。
――あはは! ロケ場所に選ばれたのは東京と地元の北海道ですが。
僕、最初は地元に行く気がなくて、「京都に行きたいな」とか言ってたんですけど、あまりにもかけ離れてるということで地元に落ち着いたんですよ。でも、地元に帰って写真を撮るっていうのは変な感じがしますね。僕はそこまで「地元で必ず撮りたいです!」みたいなことは言ってなくて。でも結果的にすごくいい感じになりました。
――ロケーションのセレクトから完全セルフプロデュースということで、苦労も多かったんじゃないかと思います。
でも楽しかったんで、そこまで苦労は感じてないですね。ただ、最初に企画書風なものを立ち上げて、色んな人に送るまでが大変でした。
――そんなところから自分で動いてたんですね!
自分から言わないとやってくれないと思ったんで、「言っとこう」と。それが1年半前でした。
――普通は逆ですよね。「あいつ、ケツ叩かないと曲作らないから」みたいな。
あはは! そうですね! これはうち特有のスタイルで、自己プロデュースしつつ、自分でプレゼンをかけていくっていうのが定番というか。自分から動くことで「ああ、いいじゃん」って言ってくれる人が集まってくるので、そのスタイルに則ってやった感じです。
発売中
定価:3500円
オールカラー80ページ
メイキング映像DVD付き
撮影:太田好治
出版:主婦と生活社