バカリズム脚本の魅力は「日常を描きながらも、ドラマとしてちゃんとオチがあって面白い」
――小田さんが感じるバカリズムさんの脚本の魅力を教えてください。
升野さんは、いつも「ドラマではなくドキュメンタリーのような、隠しカメラで撮っているようなものをドラマにしたい」と言っているのですが、その言葉の通りに日常を描きながらも、ドラマとしてちゃんとオチがあって面白い脚本を書くんです。これは、なかなかできることではないと思います。
今回、1話を見たときに「こんなに無駄なことばかりしゃべっているドラマは他にない」と思った方もいるかもしれないのですが、最終話まで見た後に改めて1話を見ると、本当にびっくりするくらい、隙間なくぎっしり先々の伏線が詰め込まれていることが分かると思います。
――現在の反響についていかがですか?
1話の放送前には、本当はたくさん意味が込められているんだけど、「こんなに意味がないような会話を流して、視聴者の方はついてこられるんだろうか?」という不安や、2話の時には「シール交換の話をこんなに長い時間を使って描いて大丈夫だろうか?」という不安を感じていたのですが、放送後に(SNSなどで視聴者の反応を見て)そんな心配は不要だったと安心しました。
3話に関しても、1話とほぼ同じことを繰り返している展開だったから「これは視聴者の方が見て本当に面白いのだろうか?」と思ったこともあったのですが、サクラさんをはじめとするキャスト陣の力もあって、面白さが伝わったかなと思います。