2月22日、NHK放送センターにて制作発表会見が実施され、2024年度前期連続テレビ小説は伊藤沙莉が主演を務める「虎に翼」(NHK総合ほか)であることが明らかになった。なお、伊藤が連続テレビ小説に出演するのは「ひよっこ」(2017年、NHK総合ほか)以来2度目となる。制作統括は尾崎裕和氏、脚本は吉田恵里香氏が担当する。
「虎に翼」とは
同作のモデルは日本初の女性弁護士・三淵嘉子氏。明治大学専門部女子部法科で学び、昭和13年(1938年)に高等文官試験司法科に合格、日本で初めての女性弁護士の一人になった。戦後は、それまで女性への門戸が閉ざされていた裁判官への任官を目指し、裁判官採用願を司法省に提出。すぐには採用されず司法省で民法の改正と家庭裁判所の設立に携わる。そして昭和 24年(1949年)に裁判官となり、後には女性として初めての裁判所長も務めたという経歴だ。
また、タイトルの「虎に翼」は中国の法家「韓非子」の言葉で、「鬼に金棒」と同じく「強い上にもさらに強さが加わる」という意味。五黄の寅年生まれで“トラママ”と呼ばれたというモデル・三淵氏にちなみ、主人公の名前は寅子(ともこ)で、あだ名は“トラコ”。法律という翼を得て力強く羽ばたいていく寅子が、その強大な力にとまどい時には悩みながら、弱き人々のために自らの翼を正しく使えるよう、一歩ずつ成長していく姿をイメージしている。
伊藤沙莉、芸能生活20周年という節目の年に“朝ドラ”主演が決定
同作へのオファーは2022年の冬ごろだったという。伊藤は「すぐには信じがたくて。ありがたく光栄なことなんですけれど、聞いた当初は『やったー!』というよりは『ほんと?』と疑っていました。今まさに徐々に実感しているところです」と、“朝ドラ”主演に決定した当時の心境を告白。
そして、「今年29歳になるんです。そして今年芸能生活20周年になるので、こういった節目の年にすてきなお仕事をやらせていただいて本当にうれしいですし、なおさら頑張っていきたいなと思いました」と、意気込みを語った。
会見には、制作統括を務める尾崎裕和氏も登場。伊藤の起用については「昨年『ももさんと7人のパパゲーノ』(NHK総合)というドラマでご一緒させていただきまして。編集室で映像をずっと見ていたんですけれど、何回見ていても飽きない、ずっと見ていたいと思わされました。全国の方が毎朝15分間伊藤さんを見られるとしたらみんなハッピーになれるんじゃないかなと」と明かした。