コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『うちのシンデレラがスパダリすぎる』をピックアップ。
同作は伊達しのぶさんによって描かれた、“熱血キャラ”になったシンデレラが歩む新しいストーリーを描いたコメディー。伊達しのぶさんが2月18日に本作をTwitterへ投稿したところ、3.4万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、伊達しのぶさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて伺った。
"男前すぎる"シンデレラに訪れたまさかの展開に注目
森の奥には意地悪な継母や姉たちと暮らすシンデレラがいる。シンデレラを使いっぱしりにする意地悪な継母たちだったが、ここに住むシンデレラは、おなじみの童話とは一風変わっている。「私は…家族の幸せのためなら何でもするぜ」と簡単に言ってのけるスパダリ(スーパーダーリンの略)だったのだ。
姉にドレスの洗濯を頼まれると、クリーニング・ほつれ直し・染み抜き、トレンドの型になるようにお直しするほどの徹底ぶり。継母や姉たちのどんな要求にも、段違いの返しをみせるシンデレラの有能さに皆タジタジになっていた。
ある日、お城で舞踏会が行われることになるが、シンデレラは自分が舞踏会に参加できないことを悲しむどころか継母や姉たちを最高の状態に仕上げることに夢中。「王子に幸せにしてもらおうなんて考えるんじゃねえぞ」とイケメンな言葉を残して全員を送り出したのだ。いつだって家族優先に考えるシンデレラの優しさに意地悪な継母や姉たちも改心し、「アンタこそ舞踏会出るべきよ」と背中を押す。
継母や姉たちの意地悪をもろともせず、家族のために奔走するシンデレラがたどり着いた誰もが予想しない結末とは…。
童話の展開を少しも感じさせず、クスっと笑える要素をふんだんに盛り込んだ同作。Twitter上では「シンデレラかっこいい、惚れた」「尊い」「全てが笑えてすてき」「好きすぎる」などのコメントが多数寄せられ、反響を呼んでいる。
「ギャグ顔は線を一発描きでわかりやすく」作者・伊達しのぶさんが語る創作の裏側とこだわり
――『うちのシンデレラがスパダリすぎる』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
童話パロディーは挑戦しやすい題材でしたし、一度やってみたいなと思っていたので描きました。
――本作では童話『シンデレラ』からは想像できないシンデレラが登場しますが、スパダリすぎるシンデレラのキャラクターはどのようにして生まれたのでしょうか。
本来ならシンデレラの冒頭は、シンデレラが虐げられているというシーンから入ると思うんですが、このシーンから面白くするには継母や義姉の陰湿さを遥かにしのぐような、包容力がカンストしている熱血キャラにしたらいいんじゃないかしらと思って描きました。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。
異世界の話なのにしれっと「マツモトキヨシ」で買い物しているところですかね(笑)。
――伊達さんは、本作に限らず『イケメン夫はゴリラ妻とプリティ娘を愛しすぎてる』『オタクばあちゃん』など、身近なシーンに潜むちょっと変わった設定を漫画にしているものが多いようにお見受けします。普段漫画を創作する上で心がけていることや意識していることがあればお聞かせください。
自分の描きたいものを読者の方が不愉快に思わないように、一応斟酌して描くようにはしています。
日常の中で、ちょっと変なキャラが自分の好きなことに一直線に動くみたいな話をよく描いているような気がしますが、好きなことをしているうちはキャラクターもいい表情をしているので、読者の方も不快にならないんじゃないかなぁと勝手に思っています。
――伊達さんが描く漫画では、コメディー要素を際立たせるようなキャラクターのふりきった表情が印象的です。作画する上で大事にしていることがあればお聞かせください。
細かく柔らかく描いたり、時間をかけて描いたりすると勢いのついたギャグ顔にならないので、ギャグ顔(特にリアクションの顔)は線を一発描きでわかりやすくしています。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
これからもたくさん描くので、お暇な時にお付き合い頂ければ幸いです。よろしくお願いします。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
