クロちゃん、大ブレイクの裏にあった“変わらない努力”「自分の好きなことしかやらない」信念貫く
“他罰的思考”になったきっかけになった小学2年生の出来事
――(笑)。台本を読ませていただいたのですが、最近出版された著書でも書かれているような「他罰的思考」が垣間見えるシーンがいくつもありました。そもそも、人のせいにするマインドはいつ頃から身についたのでしょうか?
小学校2年生の時です。当時はすごく弱い子だったんですよね。すぐ泣いちゃうし、虫も嫌いだし、食べ物も好き嫌いが多くて、給食の時間に一人だけ残されて泣いてたりとかもしましたし。でも、小学2年生でテストの点数が悪くて担任の先生に怒られた時、「もうこれ以上自分のせいにすると泣きすぎてしんどい」ってなっちゃって。そこで初めて人のせいにしたんです。「僕のテストの点数が悪いのは、先生の教え方が悪いからだ」と思ったらちょっと楽になった。さらには「先生の教え方が良くないから、僕が自分で予習復習しよう」と切り替えてテストに臨んだら、実際に良い点が取れたんです。この時の体験から、他罰的な考えになっていきましたね。
――台本でも、ヒロインから振られても自分を責めず、すべて相手の女性のせいにしているのが印象的でした。
振られたら早く切り替えます。「タイム・イズ・マネー」ですよ。だって切り替えないと、苦しい時間が長くなるだけじゃないですか。これは僕の持論ですけど、落ち込むのも、天狗になるのも、期間が長くなるほど後戻りするのが難しいんです。
“しょっちゅうスベってた”も大ブレイク…要因は「変わらなかったから」
――では、ご自身も芸人として天狗になるスパンを短くしようと努めたことがあったのでしょうか。
僕は天狗にならせてもらえませんでした。たしかに、テレビには早くから出させてもらい、ネタでは「声が高くて面白い」と言われましたけど、その後、平場でしゃべってみたら全然…ということが多かったですから。僕は昔から自分の好きなことしかやらず、興味のないことを一切してこなかった性分なんです。なので、常識が人とは少し違っているというか。お笑いは“普通”がわかっていないと、面白いボケが言えないこともあって、“普通”を知らない僕は、しょっちゅうスベってたんですよね。
――にもかかわらず、40代に入ってから大ブレイクした要因は何だと思いますか。
変わらなかったからでしょうね。「変わらない努力」をしたからだと思います。急に自分のキャラクターを変えたとしても、簡単に身につくものではありません。一発屋の芸人さんの中には、途中で芸風を変えようとする人っているじゃないですか。でもそうすると、芸人としての寿命がもっと短くなると思うんですよね。その路線変更が当たらない場合もあるわけだから。だけど僕は、やってることがデビューした頃とほとんど変わっていないです。「自分の好きなことしかやらない」という信念を持ち続けているから、きっとそれが逆に良かったんでしょうね。
第1話は無料配信
<配信日時>
3月22日(水):18時から第1話&第2話を配信
3月23日(木):18時から第3話を配信
3月24日(金):18時から第4話を配信
3月25日(土):18時から最終話を配信