チーム8活動休止…「今はAKB48グループ全体を盛り上げる時期」
――9年間続いたチーム8の活動休止も迫っています。現在の心境を聞かせてください。
年数を重ねる内に、自然と卒業するメンバーが増えてきて、チーム8の人数も減っていました。私もチームを兼任するようになって、チーム8としての活動も減ってきていることにずっとモヤモヤした気持ちがあったんです。そういう中での発表だったので、私としては「あぁ、やっぱりな」という思いはありました。
もちろん寂しさはありますが、チーム制以上に今はAKB48グループ全体を盛り上げる時期だなという意識を持ちたいと思っています。それと同時に、活動休止というところで止めてくれたことにスタッフさんの優しさを感じました。解散ではなく、まだ帰る場所を残してくれた。それだけでもありがたいです。
――いつか再始動したいですね。
またみんなで集まれる日が来ればいいですね。その時には、グループとしても個人としても強くなったメンバーがそろって、チーム8が最強のチームになれたらすてきだなと思います。
――そして、AKB48は15年間所属したキングレコードからユニバーサルミュージックへとレーベルを移籍しました。メンバーの立場としてはどのような心境なのでしょうか?
たくさんの先輩が卒業していって、自分の立ち位置もだんだんと先輩になってきました。私も引っ張っていく立場なんだなということを改めて感じますし、17期生の子が表題曲の選抜に入ったり、これからは18期生が加入したりと、グループがリニューアルしていくタイミングでの移籍なので、ガラッと変わるチャンスの一つなのかなと感じています。そのチャンスを無駄にしないように、今の現役メンバーでまた新しいグループを作っていきたいなという気持ちです。
将来のために、個人としてたくさんの方に知っていただけるように
――これまで多くのメンバーの卒業を見送ってきて、ご自身が卒業した後の将来を考えることはありますか?
横山由依さんが総監督をしていた頃に「みんなでまた東京ドームに立ちたい」と言っていたんです。横山さんが在籍中にその夢はかなわなかったんですが、私もその夢をずっと持っているので、いつかかなえたいと思っています。ただ、そうは言っても年数は重なっていくし、将来的には女優として活動したいと考えているので、そのためにも今が大事だなと思うんです。
大谷翔平さんって二刀流じゃないですか。私もアイドルと女優の二刀流で頑張りたいなと思っています。だから、今は卒業を考えるというのではなく、将来のためにも、個人としてもっともっとたくさんの方に知っていただけるような力をつけられるように、今を頑張りたいなと思います。
女優としての自分をもっと明確に探していくことで、個人の活動がグループへの貢献にもつながると思うんです。ひぃちゃん(本田仁美)や柏木(由紀)さんを見ていると、それぞれのファンの方がグループに来てくれたりしていて、個人の活動はグループに影響力があるんだなと感じたので、私もそうなれたらいいなと思っています。
――個人の仕事も増えているので、小栗さん個人のファンも増えてきているのでは?
そうですね。「『ラヴィット!』を見て」という方はすごく増えました。やっぱり個人でのメディア露出の影響は大きいなと感じます。
自分と真逆な役に挑戦「新しい引き出しが出せるかな」
――俳優としては、今後どんな作品に挑戦してみたいですか?
シリアスな役に挑戦してみたいなと思っています。何を考えているか分からないけど、実はすごい人だった、みたいな不思議な女の子の役とか。「教祖のムスメ」(MBS)というドラマで、自分の性格とは真逆な、普段見せないような演技をしたことで反響をいただいたことが印象的だったので、自分とは違う役を演じると、自分の新しい引き出しが出せるのかなと思ったんです。だから、普段の自分とは違う役には挑戦したいです。それから、それとは別に若い内に学生役はまだまだやりたいと思っています。
――最後に改めて「グッドモーニング、眠れる獅子2」の見どころをお願いします。
今回のドラマは前作よりもさらにバージョンアップしていて、アクションがものすごく格好良いのはもちろん、コメディー要素も追加されているので、ついクスッと笑ってしまうような場面もたくさんあります。笑いながら見てほしいなと思いますし、人間としても料理人としても成長していく朱音の姿にも、ぜひ注目して見ていただけたらうれしいです!
◆取材・文=山田健史
ポニーキャニオン
発売日: 2023/06/14
竹書房