俳優の鈴木拡樹が31日、都内で行われた「映画刀剣乱舞-黎明-」初日舞台あいさつに、共演の荒牧慶彦、和田雅成、梅津瑞樹、佐藤たかみち、山本涼介、定本楓馬、小西詠斗、本田礼生、玉城裕規、メガホンをとった耶雲哉治監督とともに登壇した。
鈴木「日本映画ではかなり貴重なカット数」
“本能寺の変”にて、刀剣男士たちと織田信長や羽柴秀吉ら戦国武将が絡み合い、衝撃の結末を描き出し、興行収入9.5億 円の大ヒットを記録した前作『映画刀剣乱舞-継承-』(2019)から4年――戦いの舞台を“現代”へと変え、スケールアップした本作。
主演の三日月宗近役を演じる鈴木は、会場いっぱいに詰めかけた観客の前に立つと「観てくださっているみなさんと“抹茶らてまきあーと”で乾杯したい気分でございます。ではエアー乾杯」と挨拶。これに客席の反応が薄いと感じたへし切長谷部役を演じる和田は「(エア乾杯)せんかい!座長がやっとんねん!」と声を荒らげて会場の笑いを誘った。
また、本作を見た感想を求められた鈴木は「作った我々もすごく楽しめました。VFXがすごくて、1000カット以上ですか。ものすごい数ですよ。日本映画ではかなり貴重なカット数を使っているということで、ハリウッド作品で使っているくらいなんです」と胸を張り、「使われているVFXが非常にナチュラルすぎて、どこに使っているのかわからないという。そこも作り手としての美学だったみたいですよ」と打ち明け、会場から拍手を浴びた。
カメラに向かってウインクを披露
さらに、2012年の現代を舞台にした点について聞かれた鈴木は「現代を描くというのは、三日月宗近を演じて間もない頃から夢見ていたことなので、本当に楽しかったです。現代に来たら行ってみたいところとかがいっぱいありましたので、夢がかなって嬉しかったですね」と目を輝かせた。
そして、本作の注目ポイントをフリップで発表する企画も行われ、“神通力”と書いた鈴木は「神通力を使って現代で起きる支障を振り払おうと三日月が奮闘する原案にはない設定で、今回の映画オリジナルで作りました」とネタバレに注意しながら紹介し、「この撮影は暗い部屋でなんショットか撮っていて、どれが使われるかわからない状態だったんですが、採用されたのが今からやるこちらでございます」と舞台下のカメラに向かってウインクをして黄色い歓声を浴びた。
◆取材・文=風間直人
日経BP
発売日: 2023/03/31