“人気ハリウッドスター”のサプライズ登場に驚き 異色のロマコメ「ライ・レーン」
3月31日からディズニープラスのコンテンツブランド「スター」にて独占配信がはじまった異色のロマンティック・コメディ映画「ライ・レーン」。アカデミー賞常連スタジオといえるサーチライト・ピクチャーズが手掛ける風変わりなロマコメは、新たなスタートを迎える春にぴったりな一作。
出会いはトイレ 失恋したもの同士の出会い
6年間付き合った彼女が親友と浮気していたことに気づき、別れることになったドム(デヴィッド・ジョンソン)。今は実家に戻り、傷ついた心を癒そうとしているけれど、SNSを開けば真剣に付き合い始めた二人の幸せな様子を見ることになり、さらに傷つくばかり。写真家の友人の個展に参加するも全然楽しめず一人トイレで泣いていたところ、型破りな魅力をもつヤズ(ヴィヴィアン・オパラ)に出会う。一見、元気そうにみえるヤズもまた失恋から立ち直ろうとしているところだった。
お人好しなドムと破天荒なヤズは正反対の性格をもちながらも意気投合。アートギャラリーを出て歩きはじめた二人は、小さい頃の夢などを語り合う。こうして始まった初対面同士のお散歩。元カノカップルとの再会や、親戚の家の電撃訪問など、波乱の一日を助け合って乗り越えるうちに、互いを知っていく。
南ロンドン出身の新人監督が鮮烈デビュー
シンプルなボーイミーツガールのロマンスでありながら、独特のカメラワークと鮮やかな色使いでアーティスティックな恋愛映画に仕上がっている本作。メガホンを取ったのは、長編初となるレイン・アレン・ミラー監督。唯一無二の視点で個性を発揮し、華々しいデビューを果たした。
脚本を読んで、主人公たちの掛け合いに惹かれたというミラー監督。シンプルなストーリーだからこそ、オリジナリティを発揮して世界観を広げる監督としての仕事にやりがいを感じたという彼女は、脚本を受け取ってから撮影を始めるまでに2年ほどかかったそう。
タイトルの「ライ・レーン」はミラー監督の地元である南ロンドンに実在する通り。ロンドンといっても、赤いバスやビッグ・ベンに代表されるロンドンのイメージとは一味異なり、本作では活気ある市場や寂れた商店街などが描かれ、刺激ある日常を感じることができる。
道端で電話をする女性や、スパイス売りの男性など、ライ・レーンに生きる住民たちの何気ない人生の瞬間が切り取られていて、様々な文化が根付く町の息遣いを感じられるのも本作の魅力。ドムとヤズのロマンティック・コメディでありながら、ライ・レーンの忙しない日々をカメラに収めた記録としても楽しめるのでは。
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