悩める女性のサポートがしたい!
出産後苦しんだ3年間。この時期の経験によって、伊藤が現在精力的に行っている女性特有の健康に関する悩みをサポートしたいというモチベーションに繋がっている。
「私は体力的にも精神的にも、産後はとても苦しかった。私と同じように、出産を経験して悩んでいるお母さんはたくさんいると思うんです。ありがたいことに、私はこうして発信できる立場に居させてもらっています。だからこそ、何か役に立つことはないかといろいろ勉強をしましたし、サポートできるようなアイテムがあれば紹介していきたいと思っているんです」。
現在子供が5歳になり、自分の時間も少しずつ増えてきたという伊藤は、フェムテックに特化したハーブティー「femme CHEERS tea」の開発にも携わるなど、悩める女性のために精力的な活動を行っている。
「子供が3歳ぐらいになるまでは、子供のために時間を“取られる”という発想になってしまっていました。なにかやりたいことがあっても、諦めなければいけないんだという考えだったんです。でもいまは、そんな考えは単なる言い訳だと思う一方で、人間なんて不完全なものなんだから、いいじゃないかと開き直れる気持ちで、日々前に進んでいます」。
「ステージに立っているときは、失敗は許されない」と気を張りながらの人生だったという。その影響で子育てに苦しんだ伊藤だったが、いまは「失敗も笑うこと」と悩めるお母さんに言葉を掛ける。
「0歳時の母親は、ママ初心者。失敗してもしょうがないんですよね。私はそう思えるまで時間が掛りましたが、もしいま悩んでいる方がいたら『失敗してしまったら、ハハハって声に出して笑ってみては』と声を掛けたいです。そしてどんどん人に頼ってみてくださいね」。
◆取材・文=磯部正和