自身が最もリフレッシュできる“場所”や“もの”を語る企画「大人のオトコに聞く『MY BEST PLACE』」。今やテレビで見ない日はないくらい人気芸人となったお笑いコンビ、見取り図の盛山晋太郎に、最近の活躍について。そして、多忙な日々の気分転換法などを聞いた。
僕はやっぱりテレビが原点なんですよ
昨年4月に活動拠点を大阪から東京へ。快進撃を続けるお笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎。今年2月には「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の人気企画「ゴチになります!」の新メンバーに起用され、大きな話題に。
「まさかゴチメンバーになるなんて! ほんまにびっくりしました。本来、自分はそんな人間ちゃうと思ってますから。20代のときは借金もあって、全捨ての10年(笑)。今は、その帳尻を合わせるために頑張ってる感じです」
そんな盛山は、テレビがなかったら、今この場にいなかったかもしれないと振り返る。
「一番影響を受けたのはFUJIWARAさんと2丁拳銃さんの深夜番組『吉本超合金』(1997~2000年テレビ大阪ほか)。番組でやったギャグを翌日、学校でみんながやってるくらい、関西では一大ムーブメントやったんですよ。その番組が芸人になろうと思ったきっかけやったから、FUJIWARAのお二人に初めて会ったときは孫悟空とかペガサスに会った気持ちになりましたね。『ほんまにおった!』みたいな(笑)」
学生時代はドラマにも夢中になった。「青春時代を騒がせてくれた方と会うと、やっぱりミーハー心が動きますよね」と笑う。
「木村拓哉さんとか、まさにそうですよ。その影響で僕はずっとロン毛なんですけど(笑)。そんな木村さんに『いつも見てます』って言われたときはもう! 最近は信じられないことばかりですね。若い世代にとって、テレビが今どういう立ち位置にあるのか難しいところですけど、僕はやっぱりテレビが原点なんですよ。ゆくゆくはMCもやりたいですし、テレビで天下取りたいですね。テレビにたくさん出れば、それだけ劇場に足を運んでくれる人も増えるやろうし。やっぱり漫才師やから、劇場につなげたいという思いもあります」
テレビの出演が増えたころから、劇場での反応も変わってきたという。
「袖で出番を待っていると、『見取り図』という紹介だけでワッと歓声が聞こえる日もあるんです。そういうときはほんまうれしくなりますね。その分、プレッシャーですけど。『スベったらどないしよう。ここがピークやったら』って(笑)。でも、千鳥さんとか、ほんまにお客さんからのどよめきがすごいんですよ。『今から千鳥出てくるんや』というテンション感が伝わってくるから、そういう芸人になりたいとは思いますね。そのためにも、今テレビで面白く思ってもらわないと。テレビの先に劇場がありますから」
今後、目指したい芸人像は?
「バラエティー番組が減っているなかでも、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)みたいに今だからこそできる番組もありますし、自分が小さいころに見てたような『あの番組見たいから、何時までに帰らなあかん』みたいな番組ができたら最高ですね。テレビが盛り上がっていることがエンタメの盛り上がりだと思うんで。ちょっと前までテレビでは、炎上しないネタを選んでやってたときもあったんですけど、それは本末転倒やなと。吉本はすごい先輩がたくさんいますから、それを目指していろいろ挑戦したいですね。ほんまにお手本というか、教科書になる人がたくさんいますからね、弊社は!」
もりやま・しんたろう=1986年1月9日生まれ、大阪府出身。NSC大阪校29期生時代の2007年に相方リリーと見取り図を結成。2018年に「オールザッツ漫才」(MBS)優勝、同年から3年連続で「M-1グランプリ2019」(テレビ朝日系)決勝進出。「隣のブラボー様」「見取り図じゃん」(共にテレビ朝日系)ほか、「ラヴィット!」(TBS系)などレギュラー番組も多数。2023年4月からは、TBSラジオにて「スタンド・バイ・見取り図」がスタートした
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