コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。西野みや子さんは、愛すべき息子なあくん(2歳)との日常をエッセイマンガにしてSNSで公開している。さまざまなクスっとするエピソードを披露しているが、なかでも4月6日に発表した『多分みんなやっている手口』は2.2万の「いいね」を獲得する好評ぶり。短いストーリーながら、気持ちを切り替えさせる「あるある」な方法が話題になっている。
小さい子どもを上手にコントロールする方法
まだ2歳のなあくんは、ドンピシャのイヤイヤ期。この歳頃の子どもはちょっとしたことが気になって頑固になりがちだが、この日のなあくんは保育園へ行きたくない気持ちになってしまったようだ。しょぼんとした表情で「なあくんスミレぐみさんいきたくない」と告げるなあくんに、西野さんは戸惑ってしまう。西野さん自身も在宅で仕事があるため、なあくんの面倒を見ながらというのは難しい…。
普通なら頑張って「保育園楽しいよ」「お友達もいるから、行ってみようよ」と励ますシーンだが、西野さんは「そっかぁ…。じゃあ先生にお休みするって言いに行こうか」と共感してみせる。しかし快諾した西野さんには思惑があったようで、それは狙い通りなあくんの心をがっしり掴むのだった。
西野さんの策略に、読者からは「わかりみがすごい。ウチもこの手口使います」「こんな方法があったなんて、もっと早く知りたかった…!」「かしこすぎます。即採用しよう」といったコメントが相次いでいる。どうしても子どもは気持ちをコントロールしづらいもの。上手く付き合ってあげるためのかしこい方法は、多くの現役子育て世代に刺さったようだ。
保育園・幼稚園入園の時期だからこそ発表したかった作品
――『多分みんなやっている手口」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
Twitterでは幼稚園や保育園への入園が話題だったので、行き渋りをする子への対応を共感してもらえないかなと思い、この漫画を描きました。
――この方法を思いついたきっかけはなんだったのでしょうか。
子どもを無理やり登園させたくないので、どこかで子どもの気持ちを切り替えてあげられたらと思いました。学校や仕事など行くのは憂鬱だけど、行ってしまえば案外楽しいっていう体験は誰しもあると思うんです。
実は「裏切りにならないか」「騙したことにならないか」という批判が少しあったのですが、到着して最終的に行くかどうかは子どもに委ねています。うちの子の場合は園の楽しそうな光景を目の当たりにすると、行き渋りしていたことも忘れて喜んで登園してくれます。「さっきは行かないって言ってたけど」と執拗に聞いて、その時の気持ちを思い出させるのも意地が悪いなと思っていて。
まだ経験したことはないのですが、それでも行きたくないというならそのまま連れて帰ろうかなとも思っています。私が在宅ワークだからできることですし、その子の性格や状況においても、このやり方がうまく行くかどうかは個人差があると思います。
――特に気に入っているコマやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
今回は「少ないコマでテンポよく」を意識して描いています。でもそのせいで、最終コマで子どもを置いて行った感が強かったのは反省点です。
――ツイートでは素敵な写真もお見掛けします。写真の勉強などもされているのでしょうか。
大学生の時にミラーレス一眼カメラを購入して、よくわからないまま使い続けて10年目です。いまだにプロの初心者なんですが、褒めてもらえて嬉しいです。
――今後の展望や目標をお教えください。
限界集落に住んでいた体験談をエッセイ漫画にしたいと思っています。また、レポ漫画を描くのが大好きなので、親知らず抜歯レポに続き、大厄女の神社でお祓いレポを描こうと思っています。
また、漫画家の活動とは違うかもしれませんが、子ども用ハーネスを広めていく活動をしています。CAMPFIREのクラファンやヴィレッジヴァンガードの予約販売は終了しておりますが、子ども用ハーネス自体の認知度を高めて、周りの目を気にせず使える社会を目指して広報活動を続けております。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
私しか描けないエッセイ漫画・レポ漫画をSNSで描いていこうと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。