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3月31日から4月15日へ伝達:エッセイ/小林私「私事ですが、」

2023/04/16 19:00


「そこに居続けるのはマズい、新しい事務所を紹介したい。」

こう言ってくれた人が現れたのだ。Nさん、その節は助かりました。
事務所の移籍に関しては正直かなり揉めた。時間にして3カ月は余裕で揉めた。その結果生まれたのが今となっては超謎のレーベル、YUTAKANI RECORDSである。レーベル名は私が決めたのだが、今思い返すとかなり切実な名前だ。まさしくYUTAKANI(豊かに)なりてえと思い、名付けたのだ。

さて、なんとなく察しているかと思うのだが、これは2つ目の事務所。ここが問題なければ、3つ目のキングレコードへの移籍はない。ここでも揉めた。
金銭面に関しては、ようやく給与が頂けたので比較的落ち着いた。音源が幾つか消えたり変わったりもあったが、大きな問題はそこではない。

新しい事務所に伴って新しいマネージャーがついたわけだが、Nによるマネージャーへのパワハラが発覚した。詳細は伏せるが、この3年間の活動で唯一キレた。金輪際貴方と仕事をしません、という旨と共に、新しい事務所にも辞める意向をお伝えした。
結果、事務所がNに払っていた給与や制作費を含めた約460万円を請求されてしまった。新しい事務所とはまだ契約書を結んでいなかったので(というかこの3年間で契約書の類全てが何度言っても貰えなかったので法的にはずっとフリーだった)支払い義務は無いと言えば無かったが、正直この時点で私の思考は、

「もう勘弁してくれ」

これに尽きていた。そもそも2年間ギリギリで生きていたので金があるわけもなく、2つ目の事務所の社長に「どう支払うのか」と問われ半ばギャグで「アコムとかプロミス(審査に落ちている)ですかね~」と返したところ「そういうところは金利が高いから友達に借りると良い」と言われてしまった。本当に、勘弁してくれ。

そしてその渦中で、そんなことは何も知らないキングレコードからレーベルの誘いが来る。

知らない人に軽く説明をすると、事務所とレーベルは異なる機能を持っている。事務所は主にマネジメント、スケジュールの管理やブッキング、遠征の手配など、演者に付いて回ってくれる機能。レーベルは主にCDなど音源にまつわる制作を担当してくれる機能を持っている。この2つを兼ねていることもある。が、キングレコードに事務所としての機能は本来ない。

しかし話さないわけにもいかないので「お誘いは非常に嬉しいのですが今は面倒事を死ぬほど抱え込んでおり、ひとまず事務所としての機能が欲しいのですがいかがでっしゃろ?」と大体このようなことを言った。最悪のアーティストである。
この最悪に対して「じゃあうちで何とかしましょう」と言ってくれたのがキングレコードHEROIC LINE宮本御大である。いつでも靴を舐めます。(HEROIC LINEは無論、小林私の為に用意されたレーベルというわけではありません。)

そして正式にキングレコードHEROIC LINEに所属したというわけだ。念願の契約書も書いた。本来印鑑を持っていくはずの日に忘れて、レトロリロン、Dannie Mayとの対バンの楽屋で印鑑を捺していた。(笑われた)
現在3rdアルバム鋭意制作中なのでお楽しみに。今のところ不安要素はチームの人数がどんどん増えていっているせいで顔と名前を覚えられるか、ということだけだ。あと大体落ち着いてきた頃にカードが14万7016円不正利用されたのは本当に意味が分からなかった。あれだけはまだ納得いってない。


ここからは視聴者も含めて特に仕事の関係者に向けて書いておきたい部分である。
例を挙げると先日ビバラロック出演が決まった際のツイートだ。

<鹿野さんから直でライン来たの面白かったな>

<いや、本当は反則技なんだよ、このやり方。僕、ガーシーじゃないし。
だけど、今どんな大人と一緒してるのかとか本当にわからなかったし、とにかく久しぶりに会いたいから、だったら直接招けばいいと思ったんだよ。爆喰いして何度もトイレ行ってから帰りな。ありがとう。>



こういうやり取りがあった。先日久々に以前何度もお会いしていたビクターの方にも似たようなことを言われた。つまり「小林私が今誰とチームで誰に連絡をしたらいいのか分からない」ということだ。

小林私のTwitterのDMは解放されているし、LINEを持っている人ならすぐに連絡も取れるのだが、鹿野さんが”反則技”と言っている通り、基本的に仕事上でこの連絡の取り方は推奨されるものではない。本人に毎度直接連絡が行っては何のための事務所か分からない。鹿野さんはあくまで私との関係値を含めて通してくれたのだ。
それに、がんばれ時代の連絡不備や去年の半年以上の期間をNが私への仕事に確認をせずに勝手に受けたり断ったりということも度々あった。(ヤバすぎる)
そういった隠れた経緯もあり、此度のビバラの件は本当に有難かった。

ということで、この度からはきちんと連絡が届くはずです。恐らく私の知らないところでの無礼もあったことでしょう。

このエッセイをここまで誰が読んでくれているか分かりませんし、またお会いした際に再度説明と謝罪をするやもしれませんが、今まで大変なご迷惑、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。特に音源周りのゴタゴタに奔走してくださったユニバーサル、NexTone、勿論その他大勢。

まあ、これからもかけることになるとは思いますが、経緯を話すタイミングのあった友人、先輩、恋人各位にも改めてありがとうございました。


これで今まで伏せていたあらましは大体書けたと思う。細かい話は、生配信とかで話しているかな。

伏せていた理由は別になんでもなく、何も解決していない端からどんどん問題が積みあがっていくせいで話すタイミングが無かったというだけなのだけど、ここまで辛抱強く待ってくれていた視聴者もありがとう。

最後に、読んでないかもしれないけど、まさしげさんへ。二人で蒸されまくった俺の子供部屋で宅録しながらほっともっと食ってた時がなんだかんだ一番楽しかったです。また何か、何でもやりましょう。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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◆小林私「私事ですが、」過去の連載はこちら◆

●ダ・ヴィンチWeb
https://ddnavi.com/serial/kobayashi_watashi/

小林私連載まとめ
小林私(こばやし・わたし)
1999年1月18日、東京都あきる野市生まれ。
多摩美術大学在学時より、本格的に音楽活動をスタート。
シンガーソングライターとして、自身のYouTubeチャンネルを中心に、オリジナル曲やカバー曲を配信。チャンネル登録者数は14万人を超える。
2021年には1stアルバム「健康を患う」がタワレコメン年間アワードを受賞。
2022年3月に、自らが立ち上げたレーベルであるYUTAKANI RECORDSより、2ndアルバム「光を投げていた」をリリース。
Twitter:https://linktr.ee/kobayashiwatashi
Instagramhttps://www.instagram.com/yutakani_records/
YouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCFDWRdFhAFyFOlmWMWYy2qQ/videos
YouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCVu6WzEJ2ogy0OyCBANsyuQ/featured
HP:https://kobayashiwatashi.com/
光を投げていた
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  • エッセイタイトル:3月31日から4月15日へ伝達

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