「Vライバー」を強化、17LIVE代表が語る今後のライブ配信市場とは
今後の注目は「Vライバー」&「ゲーム配信」
ーーアレックス氏が注目している日本のライバーさんは?
トップライバーの「岸田直樹 Naoking」 さんです。日本のライブ配信における先駆者でありますが、とにかく彼はライブ配信にかける情熱がすごい。命をかけているというぐらいどこでも配信を行っていて、自分の生活の一部になっている。トップライバーのあるべき姿を彼は体現してくれています。ライブ配信にかける情熱という面ですごく注目しています。
ーーこれからの17LIVEは、どのように日本のライブ配信を盛り上げていきますか?
我々はライブ配信ビジネスを主要事業としていますが、エンタメのコンテンツをユーザーの方たちに提供していく総合的なエンターテイメント企業でもあると思っています。今後、日本で成長をしていく鍵として「ゲーム配信」と「Vライバー」に力を入れていきます。
ゲームとVライバーがライブ配信における大きなマーケットのトレンドになっていくのではないかと考えています。日本には多数のVTuberを抱えてるマネジメント事務所がありますが、YouTubeは動画の編集も必要になってきます。その点、ライブ配信は自分のファンの人たちと直接触れ合えて、すぐにそのまま配信でき、マネタイズも早い非常に魅力的なプラットフォームだと思いますので、今年来年にかけてしっかりVライバーに力を入れていきたいと思っています。
そこに付け加えると。Vライバーを強力なコンテンツとして築き上げることができたら、それを日本だけではなく、アメリカはじめ海外のマーケットにも輸出していこうと考えています。YouTubeのライブ配信のスーパーチャットで世界のトップを占めているのが、日本のアニメスタイルのVTuberのものでした。需要は確実にあるので、しっかり狙って力を入れていきたいと思っています。
ーーそういった話をお聞きすると、日本はユニークな市場なのではと思えますね。
ユニークなんですけれども、アニメという日本独自の文化が今ものすごくグローバルにも浸透しています。日本だけのものではなくなってきているのかなという見方もありますね。
――ありがとうございました。日本のユーザーとライバーへのメッセージをお願いします。
ライバーの方達では、日本人ってやはりシャイなところがあったりとか、表現するのが苦手だという人が多いと思います。でもライブ配信では不思議と周りの目を気にせずに“自分”が出せるというようなことも多いです。アメリカのユーザーやそれから台湾、アジアのユーザーの人達も見ていますので、国や言葉を超えたところで、配信コンテンツが見られるグローバルなプラットフォームであるところも、この17LIVEならでは。世界のトップライバーが集うイベントも日本で実施します。
ユーザーの方たちには、17LIVEを使ってみて、そして楽しんでいただくことが一番大事だと思うんですね。ライバーの皆さんにとっても同じく楽しくライブ配信ができなければダメだと思うので、何をやるにしても「楽しいプラットフォーム」を作っていきます。楽しさが「エモーショナルコネクション」、感動や繋がりを生むと思っています。
「人と人のつながりを豊かにする」ことの実現へ
ーーそして、3月末には17LIVEのグループCEOに就任されました。改めて意気込みや注力される分野についてお聞かせください。
ありがとうございます。まずは、各地域のチームの献身的な活動とサポートに感謝したいです。17LIVEとしては、ライブ配信という中核のビジネスに重きを置きつつも"サービスの統合"という点にも力を入れたいと思っています。具体的には、これまでの運営経験やユーザー様の声を元に、「Vライバー事業」「ライブ配信中のインタラクティブゲーム機能」「ライブコマース」3点についてより力を入れていく予定です。この3つの方向性から、新しいライブ配信体験を創造し、17LIVEグループのビジョンである「人と人のつながりを豊かにすること。」の実現を加速させます。
Vライバー事業に関しては、バーチャルとリアルにおける交流を促進し、ライバーにより優れた機会を提供するためのパートナーを募集しています。また、2022年からスタートした配信ルームで楽しんでいただけるゲーム機能は、日本・台湾・米国・東南アジアで好評を得ています。現在17LIVEでは「フルーツファーム」や「陰陽師」などのゲームがありますが、今年前半には新たなゲームを導入する予定で、全く新しいインタラクティブな体験をお届けできると思います。
中核のライブ配信事業に加えて、昨年はライブコマース分野でも大きな成果を上げました。具体的には日本では対前年比110%、台湾では125%の成長を見ることができたんです。新たな収益源として、ライブコマースとライブ配信「17LIVE」の統合など、今年は双方のサービスの統合について取り組んでいます。
3年以上に及ぶパンデミックは、世界中に変化をもたらし、ライブ配信は人々の日常生活により近い存在となったと実感しています。今後も、私たちはライブ配信テクノロジーを通じて人々のつながりをより豊かにし、エンターテインメントが生み出す様々な経験や感動を提供していきたいですね。
17LIVE
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