「どっちかって聞いてるの!」ついに始まる復讐劇
一方、家に帰った陽子は荷物をまとめて家を出ていく準備を済ませていた。幸せそうな表情で写る家族写真が目に留まり、思わず床に叩きつける陽子。そこに、相沢佳奈子(内田慈)が凪を連れて帰ってくる。凪が1人で帰ると言い出したらしく、送ってきたというのだ。
親友と呼べる間柄だった佳奈子だが、実は陽子が不倫の証拠を探っていると昂太に伝えていたことを知ってしまった陽子。床に落ちた家族写真を戻そうとする佳奈子を「触らないで!」と強く制止して、事情を聞くために机に座るように促した。
陽子は昂太の隠しスマホを見つけたこと、佳奈子の二重スパイも含めてすべての秘密を知っていることを説明。怒りに震える陽子を前に、すっかり表情がひきつった佳奈子は自身の知る限りの事情を明かす。
昂太の不倫を知ったのは1カ月前で、たまたま街で理央と一緒にいる昂太を見かけたのだという。すぐに昂太を問い詰めて「何度も別れろと言った」と話す佳奈子だったが、陽子の怒りは収まらない。昂太に女の影が見えると相談した時は明るく“問題ない”と太鼓判を押した佳奈子に、「私を慰めながら、陰で笑ってたのね」と冷たく吐き捨てた。
佳奈子は昂太と幼馴染だったがゆえに、「遊びだから」「本気じゃないから」という昂太の言葉を信じて待ってしまったという。どっちの味方につくのかと問われても選べないと漏らしていたが、陽子の「どっちかって聞いてるの!」という絶叫を聞いて観念した。悪いことをしているのは昂太であるため、陽子につくと決めた佳奈子。
「許して」とすがる佳奈子に、陽子は冷たい眼差しのまま「あなたはいままで通りにして。私が知っていることも黙ってて」と指令を告げるのだった。
不倫相手がまさかの突撃 綱渡りのやり取りは魂も凍る…
パーティーの翌日は、凪が楽しみにしていた昂太とのサッカーキャンプの日。帰ってきた昂太は酷く酔っぱらっていたこともあり、陽子は直接問い詰めるタイミングをキャンプ後にしようと決める。
家族写真や取りまとめた荷物も元通りにして迎えた翌朝。サッカーキャンプに備えて準備を進める息子と夫を尻目に、陽子はいつも通り仕事へ向かう準備を終えていた。出発しようとする陽子を呼び止めた昂太は、いってらっしゃいのハグを要求。しかし強張っている陽子の表情を見て何か察したようで、「昨日酔ってなにかしちゃった?」と困惑を見せる。
「覚えてないの?」と喉元まであらゆる言葉が出かかった陽子だが、なんとか抑制に成功。「立ってトイレしてた」とごまかしながらも、最後には「楽しんだあとにはツケがくるのよ」と意味深な一言を残して出勤するのだった。
出勤後に佳奈子と今後のことを話していた陽子だが、その目に飛び込んできたのは不倫相手の理央。何食わぬ顔で陽子へ診察を申し込む理央を佳奈子が止めようとするものの、陽子は1番に順番待ちしている患者へ謝罪してでも「診ます」と快諾する。
診察室では微熱と体の倦怠感を訴えた理央。通常通りに診察を進めるなかで、性交渉の相手・回数などに質問が及んだ。最初こそひるんだ様子の理央だったが、必要なことだからと言われるとヒートアップ。週に数回、相手は1人だけと告げたばかりでなく、「彼、妻子持ちなんです。奥さんといても幸せを感じないって」と爆弾を投下した。
なんとか表情に出さないようにしつつ、「なんで奥さんと別れないの?」と質問を続ける陽子。「子どものためとか、経済的なこととか」と聞いてきたように語る理央は、さらに不倫相手の妻について「全然気づいていません」と陽子の目をしっかり見つめながら語っていく。そして最後には、芯から凍った目の陽子に対して「先生。結婚って、面倒ですよね」と笑顔すら浮かべるのだった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部