TVアニメ「天国大魔境」(毎週土曜夜10:00-10:30ほか、TOKYO MXほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の第4話が4月22日に放送された。逃げ場のない船上で魚の姿をした“人食い(ヒルコ)”と戦うことになったキルコ(CV:千本木彩花)とマル(CV:佐藤元)は、キルコが持つ銃“キル光線”の弾が切れてしまいピンチに陥る。だが、キルコの機転でヒルコの特徴を見抜き、弱点を突いてなんとか倒すことに成功する。前回、姉・桐子の体に、弟・春希の意識が宿っているというキルコの秘密が明らかになったが、その秘密を踏まえて観賞すると、声を担当する千本木の演技の深みが感じられた。(以下、ネタバレがあります)
魚の姿をしたヒルコが登場
同作は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で2018年から連載されている石黒正数による人気漫画が原作。連載開始直後から話題を集め、2018年12月には異例の速さで「このマンガがすごい!2019」オトコ編第1位にランクインした話題作であるため、原作ファンにとって待望のアニメ化となる。
未曾有の大災害から15年後、廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。東京・中野で便利屋を営むキルコは、マルを「天国」に連れて行く、というボディーガード依頼を引き受け、マルと共に「天国」を探しながら旅していた。一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたちの一人、トキオは「外の外に行きたいですか?」という謎のメッセージを受け取ったことをきっかけに、当たり前の日常に違和感を抱き始める、というストーリー。
キルコの独白から過去と秘密が明らかになった直後、船が魚の姿をしたヒルコに襲われる。キルコが“キル光線”を放つが効かず、弾が切れてしまいピンチに。しかし、ヒルコの特徴から、キルコが入り組んだ船内で戦うことを提案。見事、ヒルコの弱点を突いて、撃退した。
深みを感じる演技
体は女性だが頭は男性というキルコの秘密が明らかになって初めてのバトル展開の中で、千本木の芝居の深さがより際立って感じられた。これまでもせりふの上で「僕」や「君」といった言い回しから“少年っぽさ”を匂わせてはいたが、バトルの中でより声の演技に“男性っぽさ”を感じることができた。例えば、独り言をつぶやく場面やヒルコを攻略するための決断、ヒルコを誘い出す瞬間など、息遣いが特徴的なシーンにおいて、低めのトーンをうまく使うことで男性の声色を表現。千本木の演技力の深さに驚きを禁じ得なかった。
物語の“トキオサイド”では、トキオ(CV:山村響)はクク(CV:黒沢ともよ)に連れられ“赤ちゃん”を見に行く。“赤ちゃん”は顔がなく、下半身がタコのような形状をした異形の姿、保育器室に潜入したトキオらの姿が監視カメラに映っていない、施設内では過剰な接触が横行しているなど、さらなる謎が描かれ、どんどん深みにハメられていく展開に。やはり、さまざまな角度で考察する必要がありそうだ。
◆文=原田健
公式Twitter:@tdm_anime
権利表記:(C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会
■【公式】Disney+(ディズニープラス)で「天国大魔境」を見る
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/tengoku-daimakyo/
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「天国大魔境」の他にも「東京リベンジャーズ」や「うる星やつら」「スパイ教室」など、国内アニメを多数ラインアップ
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