ディズニーがアニメーション映画「ピーター・パン」を発表してから70周年という記念すべき年に、原点に立ち返り古典的名作を蘇らせた実写版「ピーター・パン&ウェンディ」が4月28日よりディズニープラスにて独占配信開始。ピーター・パンとともに主人公となるウェンディを演じた新星エヴァー・アンダーソンは、女優ミラ・ジョヴォヴィッチの愛娘だ。本作で、“七光り”とは呼ばせない見事な演技を披露したエヴァーの活躍に注目しながら、作品をレビューしたい。
大人にならない国ネバーランドを夢見る少女ウェンディ
マイケルとジョンのちゃんばらごっこの声が響き渡るロンドン郊外のダーリング家。長女ウェンディは寄宿学校に行く年齢になってしまい、家を離れる日が近づいていた。弟たちとピーター・パンごっこをする日がずっと続いてほしい、大人になりたくないと思いながら眠りについたウェンディ。するとピーター・パンとティンカー・ベルが目の前に姿を現し、決して大人にならない国ネバーランドへと冒険の旅に出ることに。
ネバーランドへたどり着くやいなやピーター・パンの宿敵であるフック船長から命を狙われる羽目になったウェンディ。タイガー・リリーやロスト・ボーイズたちの力を借りて、捕らわれの身になった弟たちを助けるようとする。
命懸けの救出劇を冒険として楽しみ、大活躍したと誇らしげに思うピーター・パン。しかしウェンディはみんなの助けがなければフック船長を倒すことはできないと独りよがりな姿勢に怒るのだった。
ケンカしたことで、ピーター・パンの新たな一面を知ることになったウェンディ。なぜ大人になることを恐れるのか。なぜフック船長と戦う関係になってしまったのか。なにも変わらない場所ネバーランドで、たったひとつ変わってしまったものを知ったウェンディは、自分の考えも変わり始める。
優しさと強さを兼ね備えたニューヒロイン誕生
世界中で時代を超えて愛され続けるピーター・パンの冒険物語。わたしたちを魅惑の国へ連れ出してくれたのはピーター・パンのようでありながら、実はウェンディであるといっても過言ではない。私たちはウェンディの目を通して、いまだ見たことのない世界を見てきたのだ。「ピーター・パン&ウェンディ」という原作小説に原点回帰したタイトルにも、ウェンディの視点が多く盛り込まれた作品の特徴が表れている。
そんなウェンディを演じたのは、新星エヴァー・アンダーソン。大ヒット映画「バイオハザード」シリーズの監督ポール・W・S・アンダーソンと、主演ミラ・ジョヴォヴィッチを両親にもつ15歳だ。MCU映画「ブラックウィドウ」で本格的に役者デビューを果たしており、本作ではタイトルロールを掴み取って初主演を務め上げた。
面倒見の良いお姉ちゃんであり、ロスト・ボーイズたちにとっては母のような存在でもある母性溢れるウェンディを演じたエヴァー。思いやりのあるウェンディを見事に体現していて、どんなことに対しても心を開き、永遠の少年ピーター・パンや不思議なネバーランドの住人たちなど、一見信じられないようなことも信じる強さをみせている。
本作では、ピーター・パンが宿敵フック船長に抱いている思いや、フック船長がピーター・パンに話すことができなかった過去が明らかになることも見どころのひとつだが、それも分け隔てなく耳を傾けるウェンディによって聞き出されたもの。エヴァー演じるウェンディによってこれまで描かれることのなかった新たなストーリーが深堀りされており、そういった意味でもウェンディは重要な役どころだ。
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Happinet
発売日: 2012/05/26