KAT-TUNの幻想的な世界観に酔う…横浜ライブの模様をリポート
KAT-TUNが約1年ぶりとなるツアー「KAT-TUN LIVE TOUR 2023 Fantasia」の横浜アリーナ公演(5月3日~6日・4日間6公演)を行い、ゴールデンウイークでにぎわう横浜を一層熱くさせた。最新アルバム『Fantasia』を引っ提げての本ツアー。アルバム曲16曲に加え、デビュー前の曲も披露し、声出し応援が解禁されたファンからは黄色い歓声がやまなかった。そんな約2時間半の激アツLIVEをリポートする。
ジャニーズ初! 砂のカーテンがステージに登場
ステージ上部から3人が登場すると、本ステージのいたるところから花火や火柱が上がり、「これぞKAT-TUNのコンサート!」という炎多めの演出で一曲目の「DIRTY LUV」を熱唱。サングラスをかけた亀梨和也は上着をはだけさせ、のっけから大サービス。同じくサングラスで登場した上田竜也はサングラスを少しずらしてウインク、中丸雄一はクールなまなざしで高音を響かせた。
二曲目からは、ジャニーズJr.時代の人気曲「SHE SAID…」や「GOLD」の他、「ONE DROP」「Keep the faith」、デビュー曲をリメイクした「Real Face#2」など懐かしい曲を次々と披露し、序盤から観客のボルテージも最高潮に。
こだわり抜いた映像や照明も見事で、赤いライティングの「Wild Rose」、大きな鏡を使った「FACE to Face」、300kgの砂が上部から降り注いだ「DON’T U EVER STOP」、それぞれの楽曲の魅力を存分に引き出していく。
三者三様のストーリーが見えたソロナンバー
ソロ曲では、モノトーンのコーディネートで登場した亀梨が「未完成な」をウイスパーボイスで披露。コンテンポラリーダンスを織り交ぜたパフォーマンスは美しいながらも激しく、曲が終わると肩を大きく揺らし、ハアハアという呼吸が会場に響いた。
中丸はオーバーサイズの白いジャケットを身にまとい、ダンスやラップでファンを魅了。デジタルの映像も駆使し、LEDが埋め込まれたボールを持ったダンサーがステージを縦横無尽に動き回る様は、モニターの映像とリンクした一つの作品のよう。最後にフードをかぶると、曲のタイトル「New sight」の文字が背中に浮かび上がった。
上田のソロ曲「ユダ」は、ニュースキャスターが若者の行方不明事件を伝えるところからスタート。仮面を着けたダンサーたちが上田を縛り上げ、がんじがらめとなった彼がステージから奈落に落ちて行く…衝撃的な演出が心をつかんだ。
三者三様のストーリー性が見えたソロ曲が終わると、軽快な音楽と共にラジオ風の企画が突如始まり、ファンからの質問コーナーへ。そのほか通信販売風にコンサートグッズを紹介する「カトゥネット高丸」やフリートークのMCなど、曲中とは180度違う顔も見せてくれた。
本編のラストを飾ったのはバラード曲「夢で逢いたい」。高さ14mから吊られた円形ゴンドラに乗り、客席上空を移動。固唾をのんで見守るファンの目の前でスモークに巻かれ、一瞬にして3人が消えていた。