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【漫画】一回り下の女の子と"サシ"オフ会…なにか始まりそうな展開に反響「理想が詰まってる」「尊すぎてたまらん」

2023/05/21 10:00

オフ会に現れたのは一回り下の少女…砂履シンシャさんの『同じギルメンの声が好き』を読む
オフ会に現れたのは一回り下の少女…砂履シンシャさんの『同じギルメンの声が好き』を読む画像提供:砂履シンシャさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、不覚にも10歳以上年の離れた少女と2人きりで行わうことになったオフ会を描いた作品『同じギルメンの声が好き』をピックアップ。

作者の砂履シンシャさんが5月3日に自身のTwitterに投稿したところ、2.4万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んでいる。この記事では砂履シンシャさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについてを語ってもらった。

突然の"2人きり"オフ会に「なにか始まりそうな予感」の声

『同じギルメンの声が好き』より
『同じギルメンの声が好き』より画像提供:砂履シンシャさん


サメのマクラことサメさんは同じギルメンの仲間たちからオフ会に誘われた。普段、ゲームでは声を発さないこま団子さんことごまさんが来る流れになり、その日のチャットは盛り上がったが、当日はドタキャンが相次ぎ、集合場所に現れたのはごまさんだけだった。

明らかに自分より若く見えるごまさんに困惑したサメさんは解散を申し出るも、ごまさんから誘われ2人だけのオフ会(?)をすることになったのだ。実はサメさんの声がとても好きだったようで、サメさんの声を褒めまくるごまさん。

はじめは一回り以上年下のごまさんに困惑していたサメさんだったが、ごまさんの素直さやストレートな物言いが響き…。

ネット社会ならではの人間関係や年の差のある2人が徐々に距離を縮めていく様子を描いた本作。ごまさんの絶妙にあざといキャラクターにも注目が集まり、Twitter上では読者から「ごまさん、どこで出会えますか」「尊すぎてたまらん」「かわいすぎる」「これは発狂もの」「理想が詰まってる」「なにか始まりそうな予感」「続きが気になる」などのコメントが多く寄せられ反響を呼んでいる。

キャラの自己変革を意識して 作者・砂履シンシャさんが語る創作の背景とこだわり

『同じギルメンの声が好き』より
『同じギルメンの声が好き』より画像提供:砂履シンシャさん


――『同じギルメンの声が好き』のお話を描こうと思ったきっかけや理由があればお聞かせください。

自分が大学~社会人だった時期に、ずっとFF14というオンラインゲームをやっていたことがあり、その時に感じたネットゲームを通じて形成される人間関係への興味を持ったことがきっかけです。加えて、昨今ではネットを通じた人間関係が当たり前になってきたと感じているため、そのあたりも表現したいという理由もありました。

――同じギルメンで出会った、イケボの男性サメのマクラと声がコンプレックスの少女ごま団子それぞれのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか。

自分がネトゲをしていた時、自分のギルメンにイケボの方と、とてもかわいらしい声質の方がいたので、そのお二人がモデルになっております。すてきな声を持っているという要素においてお二人をモデルにしておりますが、漫画で描いている関係性に関しては自分の趣味をふんだんに盛り込んでいます。

ネットの関係性というものは、精神的な関係性が先に構築されていくのが特徴だと私は思っております。なぜそうなるかというと、対面コミュニケーションよりも多くの要素がそぎ落とされるため、自然とその人の考えや趣味から関係性を作っていくことになるからです。

そんな少ない要素の中で強烈にその人自身の身体性を感じ取れる要素が「声」だと思っています。声というものは、相手が生身の人間なんだ…とネット上で感じとる上で最もインパクトがある要素なんじゃないでしょうか。

精神的な部分での相性がよくてかつ、身体的にもひかれる部分があったら相手への感情は暴走するよなと思っており(これは良くも悪くも)対面で会ったのは初めてにも関わらず、相手に対してのモチベーションを猛烈に抱いている…という奇妙なズレをどう受け止めるかにギャップがある二人を作りたかった感じです。

――本作の中で、砂履シンシャさんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。

「サメさん 謙遜やめてくださいっす」「そんなん 世間のほうが間違ってるっす」ですかね。

サメのことを肯定する言葉ですが、この言葉って、言葉としてはかなり強く言い過ぎているとは思うのですが、サメが謙遜する台詞のあと間髪入れずにいうあたりに八雲の感情の前のめりさが出てると思います。(出てるといいな。)

人間、普段は一人で踏ん張って生きている時間が長いのかなと思っているんですが、時折誰かに揺り動かされる瞬間もいると思っており、サメにとってはこの台詞が足元がグラつく瞬間であることを込めて描きました。

――砂履シンシャさんは本作以外にも『エロ漫画家おねーさんとお疲れリーマン』(新潮社)など、交わるはずのない男女が徐々に距離を縮めていくドキドキを描いた漫画を描かれていますが、創作全般において意識している点やこだわっている点などがあればお聞かせください。

私が創作活動で意識していることはキャラの自己変革です。

キャラにとっての「人生の当たり前」が破壊される時、そのキャラの本当のむき出しの感情が現れると思っていて、そこを描きたいと思っているんですが、引き出すにはやはり正反対のキャラが必要になるんですよね。

なので描きたいことを描くために、自然と交わりにくい要素を持ったキャラ同士の関係性を作りたいと思うんだと思います。

――砂履シンシャさんの今後の展望や目標についてお聞かせください。

了解です、でも実は自分は展望や目標を描くことがすごく苦手でして…笑。

考えるよりも、どちらかというとあまり深く考えずにとにかく目の前のことをひたすらやる方が性に合うのでそうしがちです。なので今後も目の前のことを一つずつ一つずつ着実にやっていこうと思います!

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

いつも作品を見てくださって本当に嬉しい限りです。これからもキャラの気持ちをしっかり描くことを心掛けて漫画を描いていこうと思います。そしてそれが、あわよくば読者の皆様の「なんだか分かるなぁ」だとか、「こうだったらいいなぁ」といったところに引っかかるものであればもっといいと思っています。

読者の皆様のお声は制作に疲れた時に見るとほんとに染みます。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

同じギルメンの声が好き【連載版】 1
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