コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、創作漫画「思春期まーけっと」をピックアップ。
ツイートは5200以上のいいねを記録して多くのコメントが寄せられた。この記事では「ちんまり経理のヒメ先輩」が発売中の作者・keraさんにインタビューを行い、作品を描いたきっかけや思いについてを語ってもらった。
たまたま立ち寄ったスーパーに入るとそこは…
夏の暑い日、1人の男性が仕事の合間に通りすがりのスーパーへ立ち寄った。店内に入ると子どもと思われる、セーラー服を着た女の子が働いている。
缶コーヒーを買おうとする男性に女の子は「水分補給には麦茶だよ!」と勧めてくる。麦茶を持って近寄ってくる女の子に押し切られ、男性は缶コーヒーでなく麦茶を購入してしまった。さらに買い物を続ける男性に、たくさんの女の子の店員が男性にコミュニケーションを求めてくる…。
「思春期まーけっと」は、作者のkeraさんが2015年に公開した作品。当作品をきっかけに商業誌デビューが決まったという。Twitterで公開すると「毎日行きたい」「理想郷が今ここに!」「こんな所あったら通ってしまう」「さて、引っ越準備しないとな。」などのコメントが寄せられている。
「女の子には等身大のリアルさを」作者・keraさんの作品へのこだわり
――「思春期まーけっと」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
中学生の職場体験をニュースかなにかで見たのをきっかけに、店長の子供たちがお店を手伝う話でも描いてみようかなとネタ出しを始めたのですが、いっそ中学生の子たちが本当に店員やっているという、現実ではありえない設定に振り切ったほうが面白いのではと思い、ああいう作品になりました。
――「 思春期まーけっと 」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
設定が現実離れしているぶん、女の子たちのセリフや表情・しぐさなどには等身大のリアルさを感じられるようこだわりました。色々なタイプの少女たちに振り回される面倒臭さとほんの少しの羨ましさ(笑)を、主人公の男性と一緒に味わって頂けたらと思います。
――「 思春期まーけっと 」の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
どこか懐かしさを感じさせる作風が自分の持ち味だと思っているので、3ページ8コマ目や5ページ8コマ目のような一昔前のギャグ表現みたいなのはけっこう気に入っていますね。
「天が呼ぶ地が呼ぶ~」なんて実際の女子中学生は絶対に言わないだろうと思いますし(笑)
――「思春期まーけっと」や「ちんまり経理のヒメ先輩」など、可愛い女の子にドキドキするような作品を多く描いていらっしゃいますが、理由があればお教えください。
いや、ドキドキしているのはキャラクターたちのほうで、読者さんは別にドキドキしていない気がしますが…(笑)でもそうやって女の子が空回っている様子は可愛く微笑ましく、描いていても楽しいので、ついついそういうマンガが多くなってしまいますね。
――今後の展望や目標をお教えください。
色々と無理の利かない年齢になってきたこともあり、今後の目標のようなものは特に無いのですが、自分が愛おしいと感じるものを漫画や絵で表現する、という自分の創作活動におけるコンセプトが明確になってきましたので、肩の力を抜いてのんびりと漫画を描き続けていきたいと思います。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
絵も物語作りも得意ではない自分がこうして活動を続けていられるのは、読んでくださったり、励みになる言葉を掛けてくださる方々のおかげです。これからも作中に出てくるキャラクターたちを温かく見守りつつ、ゆるくお付き合い頂けると嬉しいです。